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イラクも、地震も、台風も、政治的な争点と対決する危機感と緊張感のある状況を作り出すことが重要
http://www.asyura2.com/0411/senkyo6/msg/542.html
投稿者 手ポリオ 日時 2004 年 11 月 04 日 00:46:06:HcDLIonJaW4jM
 

(回答先: Re:広島以後の反戦運動には地球史・生命レベルでの怒りと不安も持つべき 投稿者 スパルタコスポノ 日時 2004 年 11 月 03 日 08:34:27)

 天災、自然災害と言えども、もちろん、人間の政府の政治的責任を追及すべきだと思う。私もあのあとで、下記のようなメールを反戦団体の人たちにも出しました。ただ、今回、イラクの香田さんの事件が、地震の報道の陰に小さくされた形になり、報道は、天災のほうがやりやすい。政治的なことに触れずにすむから。しかし、イラクの香田さんの命は、自衛隊撤退をさせるという、人間の力で助かったはずです。地震と決定的に違うところだと思う。それをはじめから、政府の姿勢に口を挟むのはおこがましいという風潮!それも、反戦団体が政治的争点を盛り上げることに及び腰。政治的なことはしない反戦運動?反戦運動は反政府運動であり、反体制、反権力運動だ。今からこそ、自衛隊・即時撤兵運動と、コイズミ自公政権打倒をしなければならないのだ!スペインのように。
 しかし、そのあとで、地震のことでも、次のメールを出しました。いずれにしても、政治的意識や怒りの表出を、いかに出来るかを、うわべのきれいごとではなくて、実行できるようにしないと、どんな問題が起きても、表面的な解決になってしまい、一番弱いところにしわ寄せが行ってまう。明るく清く正しく見捨てられることになるように思います。
 それは、私がこの前に書いた障害者の「青い芝の会」が過激派とレッテルを貼られてつぶされ、また別の障害者が、世間や専門家などに追い詰められ自殺に追い込まれたり、アル中になって死んだ(つまり、殺された)ことと通じるように思います。
 また、そういうことを考えて、テロリストとか過激派とか言われている人たちのことを考えてみると、ザルカウィーの勢力?が香田さんの首を切り落としたり、ビン・ラディンがWTCに突っ込ませても、そうすることが、なんてひどい・残虐なほど、なんで、そこまで、せにゃならんかの、その元の怒りと恨みと憎しみの気持ちと立場とその深さをわからなければ、それでも実行する側の苦悩・経緯を察することができないと、結局、うわべのきれいごとに、すべてを平ぺったくし現状維持のまま、ただの安定・平定・治安維持が、「平和」だとすることに帰結してしまうだけ。ラブ&ピースの恐怖なのだ。また、そこに、建て前のきれいごとの礼儀とか道徳とかも、絡んでくることだと思う。永山則夫『無知の涙』。
 深い怒りや不安や暗さがあるのに、明るく楽しくを押し付けるなど、人間の本音を見ない。明るく楽しくしたいなら、まず、その怒りや不安や暗さなどの気持ちを尊重し、原因を見極め、政治的対立構造を自覚した運動をしなければならないと思う。そのときのご参考書籍も、下に少し載せました。ああ、むずかしい。自分でも何書いてんだか、まとまりが悪いと思う。しかし、誰からも一見、文句の付けようもない善意などというものほど、うさんくさい。
 戦争こそもっとも人間の政治的な責任だ。だけど、もちろん、地震の救援や復興のほうで、がんばっておられる人も、自然災害であっても、いろんな面で、ぜひ政治的なことや、怒りを正当化することもしてください。神戸の復興が、いかに民衆を後回しの置き去りにされたか!その他、日常のいろんな問題でもです。その奥には、戦争・軍事構造、レッセ・フェールの優生思想、弱肉強食の、支配と服従の、知らしむべからず、寄らしむべしの、脱政治的な、従順な羊の群れの世界が横たわっている。それは、小説『1984』や『すばらしい新世界』や『われら』で書かれたことですが、もはや、小説ではなく、まったくの現実になってきている。だから、見た目のきれいごとだけにしちゃダメです。
 以下、またコピー。相当、荒っぽいまま出します。すみません。うちわの人だけに出したものですから…。毎度長くてすみません。
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■ひとつめのメール。
----- Original Message -----
From: 手ポリオ
To: BCC
Sent: Monday, November 01, 2004 11:32 AM
Subject: イラクも、日本の台風も、地震も

イラクも、日本の台風も、地震も、すべて政治的に考えねばならない。
全部、戦争・軍事構造のうらおもて。愛と正義の、うわべのきれいごとでは、ダメ。

以下、グリーンピース・メールマガジン http://www.greenpeace.or.jp/ より一部のみ引用。
コイズミ政権打倒!安保粉砕!斗争勝利!  重複深謝。

<< 台風23号の中で、日本政府に地球温暖化対策強化を要請 >>
大型の台風23号が日本に接近し、台風の年間最多上陸記録を更新しようとする
中、グリーンピースは10月20日午後、東京渋谷の街頭で記者会見を行い、台風
の激化と地球温暖化の進行が関係している可能性を市民に伝え、日本政府に
対して自然エネルギー利用の促進策と地球温暖化対策の強化を訴えました。

◇ プレスリリース(2004/10/20):
http://www.greenpeace.or.jp/press/2004/20041020_html?gv
◇ ブリーフィングペーパー(PDFファイル:23KB):
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/climate/documents/taifu_briefing041022.pdf
◇ ストップ!気候変動(スライドショー):
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/climate/impact/slide2/slide_html?ph=s01&gv
◇ サイバーアクション
小泉純一郎首相に温暖化対策を直ちに進めることを求めるメールを!:
http://www.greenpeace.or.jp/cyberaction/stopcc/?gv
◇ 自然エネルギーについてセミナーを開きます!
.........................................................................
漫画家・山田玲司さん著作の『絶望に効く薬-ONE ON ONE-』(小学館/週刊
ヤングサンデー 2004年11月5日発行)でグリーンピースが描かれています。
山田さんはグリーンピースの事務所に取材に来られ、この作品でグリーンピー
スを紹介してくださったり、イラク戦争反対のピースパレードに参加してくだ
さったりと、グリーンピースを力強くサポートしてくださっています。現在
ウェブサイトにて『絶望に効く薬 -ONE ON ONE-』をご紹介しています!
 http://www.greenpeace.or.jp/info/features/zetsuyaku/index_html?gv
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
きくちゆみさんの新潟地震救援のメールの中から「原発問題」の部分のみ、引用。

せめて地震がおさまるまで(新潟県)柏崎の原発を止めたい!
(地元の小さな子どもをもつお母さんたちから、不安の声がたくさん届いています)
*お勧めの小説:石黒耀著『震災列島』講談社 1995円
< http://www.peace2001.org >の中にあるアマゾン書店を使ってくださいね。
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引用ここまで。
政治的になろう。
それには、怒りをエネルギー源にすること!
怒りを出す人権を取り戻すこと!
怒れ!あらがえ!みだれろ!ゆさぶれ!あおれ!
いざ、たたかわん、いざ、ふるいたて、いざ!
ああ、今こそ、インターナショナ〜ル、われらがもの〜〜〜!!!ムカ〜〜〜!!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■次に別のメール。
----- Original Message -----
From: M
To: 手ポリオ
Sent: Tuesday, November 02, 2004 9:39 PM
Subject: [news-contents][01254] FW:どうか助けて下さい。


> 皆さん
> Mです。
> 地震被災地からの訴えを再転送します。
> 重複して受け取られる方、ご容赦を。
> 宜しく、ご協力下さい。
>
> -----------------------------------------------------------------------
> 皆様。小千谷の避難所から長野「ひとミュージアム」経由で、以下の緊急メ
> ールが 入りました。この情報をできる限りの方に(メールなどで)流し、あなた自
> 身が対応できる援助をお願いいたします。
> 以下、下転送メールです。
>
> ----------------------------------------------------------------------
>
> どうか助けて下さい。
> 小千谷市役所、小学校での救援物資の配給や、炊き出しなど を手伝っていますが、現場
> はまだまだ混乱しているし、人出も足りていません。
> そんな状況下で、マスコミの取材陣が50人近く現場付近を陣取っています。
> 小千谷市役所の正面に車を止めている為に、救援物資を運ぶトラックは遠くに止め
> ることしか出来ず、ボランティアの人達がせっせと現場に物資を運んでいますが、報道
> 陣はそれを手伝う気配すらありません。心労と肉体的疲労が積もっている被災者の方々
> に当然のようにマイクを向け、24時間カメラをまわし続ける神経もさっぱり理解できま
> せん。
>
> 現地では今、「大人用の紙おむつ」が不足しています。「赤ちゃん用おの紙
> おむつ」 は足りています。あとは、トイレが使えなかったり、下着を替えられなかった
> りするので「パンティ ライナー」があると重宝しますが、こちらではもう品切れで手に
> 入 りません。P&G 、花王、ネピアなどの紙おむつメーカーに電話をして、現状を伝えて
> ください。
>
> 夜の寒さが厳しいです。お年寄りは使い捨てカイロをもむことすらできないので「貼る
> カイロ」が必要です。マスコミの仕事は、こういった情報を伝えることだと思うのです
> が‥
>
> 今日はこのあと、小千谷小学校に小泉首相が来るということで、マスコミ報道人の数は
> さらにふくれあがり、「毛布の配給が出来ないので、小泉さんが返るまで待つ
> ように‥」という連絡が入りました。一体何の為の視察なんでしょう?
> 午前中にも数名の政治家さんが小学校に来ましたが、トイレはどこかとたずねられ、仮
> 設トイレを案内したところ「私に仮設トイレを案内するつもりかね?」と、言われたそ
> うです。いったいこの国は、
> どうなっているんでしょう?
>
> 現地では、大人用の紙おむつと、パンティライナー、貼るタイプのカイロを必要として
> います。これらの商品を販売している企業の「お客様相談室」宛てにメールを送っ
> たり、電話をかけたりして、「小千谷市の被災者が求めているもの情報」を、伝えてく
> ださ い。
> あなたのblogやHPの中で、ただ伝えるだけでかまいません。皆さんの声 が企業や行政を
> 動かします。マスコミは頼りになりません。
> マスコミに対しては、どうか支援活動の妨げ となり 被災者の心労を倍増させる今の取
> 材のやり方についての抗議の 声をあげてください。
> あまりにひどい状況です。
>
> 小千谷市にも、続々と個人の方からの救援物資が届いています。有り難うございます。
> しかし、それを種類別に分けて、配布する人出がありませんので、以下の点に注意して
> 送っていただけると大変助かります。段ボールには、外側に「毛布」「洋服」「下着」
> など、中身を大きく書いて貰えると助かります。靴下1足、下着1枚でも有り難いので
> すが、もし出来ればご近所の方と声を掛け合って、ある程度まとまった数があると、と
> ても助かります。送り先の住所はこちらです。
>
> 〒947-8501 新潟県小千谷市城内2-7-5 小千谷市役所あて
> お手数をお掛けしますが、宜しくお願い致します。
> ひとミュージアム上野誠版画館
> 長野市川中島町今井1698
> п@026−283−2251
> Email:hito-art@mx2.avis.ne.jp
> http://w2.avis.ne.jp/~hito-art
> 館長  田島 隆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■その次。
----- Original Message -----
From: M
To: 手ポリオ
Sent: Wednesday, November 03, 2004 12:04 AM
Subject: [news-contents][01255] (お詫び)転送しないで下さい FW:どうか助けて下さい。

> Mです。
> 先ほど
> Subject: FW:どうか助けて下さい。
> において、
> 地震被災地からの訴えを再転送しましたが、
> 既に内容が古い、
> インターネットにおいては、例え内容が正しい部分を含んでいても、安易に転送すべき
> ではない、
> 旨のアドバイスをいただきました。
> 私が転送したメールは、既にチェーンメール化しているもののようです。
> 非常時に根拠のない噂をばら撒く手法ともなるのですね。
> 大変、大変失礼しました。
> 先ほどのメールは、転送しないようにお願いいたします。
> ご迷惑をお掛けしたこと、心から詫びいたします。
> なお、最近の公的な情報は、次のサイトにありますので参照下さい。
>
> 新潟県 小千谷市 ホームページ > 救援物資
> 小千谷市10.23地震 救援物資について
> http://www.city.ojiya.niigata.jp/whatsnew/jishin04.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■私の問い合わせのメール。
----- Original Message -----
From: 手ポリオ
To: Mさんへ
Sent: Wednesday, November 03, 2004 12:45 AM
Subject: チェーンメールってなんですか
チェーンメールってなんですか?鎖のメール?私は転送しそうだったけど、しないで、間に合いました。何かのウイルスが付いてるのですか?こういうことが何もわかってないのです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■Mさんからの返事。
----- Original Message -----
From: M
To: 手ポリオ
Sent: Wednesday, November 03, 2004 10:10 AM
Subject: Re: チェーンメールってなんですか

> 手ポリオさん、おはようございます。
> Mです。
>
>> チェーンメールってなんですか?鎖のメール?私は転送しそうだったけど、しないで、間
>> に合いました。何かのウイルスが付いてるのですか?こういうことが何もわかってないの
>> です。
>
> なんにも付いてません。
> 次に結構よく説明してくれてるメールがありましたので、転送します。
>
> ----------------------------------------------------------------------
> 今回の新潟地方の地震の件では、何方も皆さんも心を痛められていると思います。
> Mさんの流された内容やお気持ちは、皆さんも理解してくださると思います。
> しかし、たとえ善意的な行為であっても、多くの方が参加されている
> ML等での呼びかけでは注意が必要です。
> 内容が事実で善意であってもチェーンメールになりかねないからです。
> 内容に関わらず、チェーンメールは、ひとつのメールが無限に連鎖して、
> パニックになり、結果、関連の当事者にもご迷惑がかかる場合が多いからです。
>
> 流された内容の中で、知人からのメールを転載と言うことも、
> 紙おむつメーカーに電話の要請をの内容も
> これらの企業宛てにメールを送ったり、電話の要請をおこなう内容も
> チェーンメールのそのものです。これはパニックになります。
>
> 今回の新潟地方の時人の件で、そのことをお知らせされたい場合は、
> その関連の方々の実際のホームページや市町村のホームページの紹介やご案内で
> 行うべきでした。
> 以下の小千谷市のホームページに、
> 小千谷市10.23地震 救援物資についてが掲載されています。
>  http://www.city.ojiya.niigata.jp/whatsnew/jishin04.html
> 11月01日現在、在庫管理や物資配送センター移設などの理由により
> 物資の受け入れができません。と書かれています。
>
> P.S
> 一般的なチェーンメールとは、内容が事実でない場合がほとんどで
> 同じ内容を転送してくださいの内容が、ひとつのメールが無限に連鎖して、
> パニックになってしまうことです。
> 不特定多数の人に、メールや電話の要請をするメール内容は
> チェーンメールです、パニックになりかねません。
> 同じ内容の他の人への転送依頼のメールは、例えそれが、善意の事や良い情報でも
> また、事実関連を確認された上での内容であっても
> チェーンメールになりかねないですので、皆さんも気を付けてください。
> 文末に転載禁止と書かれているメールがありますが、これは著作権もありますが
> チェーンメールとならないように配慮する場合も使います。
>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■私の返事。生意気な突っ込み。
----- Original Message -----
From: 手ポリオ
To: M
Sent: Wednesday, November 03, 2004 1:03 PM
Subject: Re:ご説明ありがとうございました
ありがとうございました。
パニックが連鎖(チェーン)するメールということですね。
それなら、パニック・チェーン・メールとでも言えばよい。
地震の救援では、パニックになって、物資が止まったり、
避難されている人たちが、非難されたりしてはいけないでしょうが、
個人として、他のやりかたでなら、あの内容に書かれてあったような、
政治家のひどい応対を政治問題として怒りの告発は、事実関係を踏まえ、
それを告発する個人の名前を踏まえ、政治的になることは必要だと思います。
個人にその責任を負わすのはきついから、団体や地位も名もある人たちがバックアップするべきで、
せっかく問題意識を持ったのに、パニックになる、という一言で、全否定するようなやり方こそ、
物事の根本解決を阻むものだと思う。
悪いとこは直し、言うべきことは、もっとうまいやり方で指摘していく、
そのほうが前向きな活動になると思うし、
災害にあわれた庶民の人たちのためになるように思う。
そうしなければ、せっかくやる気のある者をやる気をなくさせ、
また、いたずらなどの者に対しても、返す言葉を持たずただ非難し拒絶するだけになる。
こんなときに嫌がらせをするような人は、何か心にルサンチマンがあるのだ。
そこに語りかけ、対話を続ける工夫をせねば、無視と排除を、善意ときれいごとの名において、横行させるだけで、
それもまた、優生思想・ネオコンに見えてしまう。
そういうことをみんな避け、見た目の奇麗事に逃げ、どこからもまずは批判されないような、
いわゆる超党派現象、悪く言えば、大政翼賛化、それが「政治的なるもの」をなくさせ、
総保守的、安心のファシズム、ぬえのような明るい全体主義へとつながると思う。
まあ、地震の救援は、これでいいですが、自衛隊を引き上げろの声をあげるべき時のようなら、
自民党や首相官邸のコンピューター・サーバーをパニックに落とすぐらいの
たくさんのチェーン・メールを送るべきだと思う。
物事を政治的にさせ、対立点を明確にする必要があるとき、
そのご参考になる本を、ここにふたつ上げて、このメールを終わりにします。
私は、いわゆる世間のきれいごとには、だまされません。生意気で、すみません。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『暴力の哲学』酒井隆史著 河出書房新社 \1,575(税込) 2004/05/21
http://www.ihope.jp/force.htm

「たとえばキングに即するならば、あるいはガンディーに即するならば、非暴力直接行動がそれ自体『ピースフル』なものであるとするイメージはまったくの誤りです。日本でイラク反戦のデモの際にしばしば見受けられた、たとえば非暴力であれば、デモ中に嫌がらせをする警察とも仲良くしなければならないというような、緊張を忌避することがなにか運動の発展に意味があるというような発想はキングとも、ガンディーともまったく無縁です」
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
酒井隆史氏は、『暴力の哲学』(河出書房新社)のなかで、非暴力直接行動の持つ運動的可能性を探っています。
日本の社会運動では「話し合い」「対話」を強調する余り、権力の不正や横暴に対して「抵抗」や「反抗」をすることを否定する傾向があります。しかし、欧米の社会運動では、ラディカルな非暴力直接行動によってこそ民衆のパワーが表現されているのです。

『文化=政治』(月曜社) http://www.ihope.jp/culter-politics.htm のなかで毛利嘉孝氏は、1999年WTO会議開催に反対して行われたシアトルの闘争が、マスメディアが描いたような「無軌道な若者達の暴走」などではまったくなく、事前の周到な準備によって組織されていたと次のように述べています。

「とりわけ『非暴力直接行動』という戦術に関しては綿密な準備と情報の共有がなされた。『非暴力』というものがどのような歴史を持ち、どのような理念を持っているのか。そして、この『非暴力』という理念が警察との緊張関係にある時に、どれほど重要な役割を果たすことができるのか。具体的にどのように警察の暴力行為に対応するのか。危機的な状況の際に集団の決定をどのように行うのか。こうしたことがいちいち確認された。また同時に、けがなどの応急処置やバリケードの構築の技術、万一警察に逮捕された時の対応と、その対応の際の法的知識から、デモや集会におけるストリート・パフォーマンスまで、さまざまな実践的な知識も共有された」。「抗議行動への参加目的は多種多様だったが、この『非暴力ガイドライン』を遵守することだけは一定の合意として参加前に要請されていた。物理的であれ言葉によるものであれ暴力からは距離をとること。武器を持ってこないこと。ドラッグやアルコールを持ち込まないこと。建造物などを壊さないこと。繰り返しになるが、これはあくまでも最低基準の合意であり、そのほかの信条を縛り付けるものではなかった」

シアトルの闘争と比較した時、日本の反戦運動や社会運動の現場においては、非暴力主義ならぬ非抵抗主義、直接行動そのものを否定、ないしは軽視する傾向が根強いのです。欧米ではハーバーマスのような学者でさえ、必要とあらば非合法であったとしても「非暴力的抵抗」の重要性を認めています。日本の多くの知識人も、運動を中心的に担っているNGOの活動家でさえ、「非暴力直接行動」に対しては腰が引けた態度しか示せないのはなぜでしょうか?『暴力の哲学』において酒井氏は、「暴力」の意味を哲学的に問い直すことによってこうした疑問に応えようとしています。
 
酒井氏は「バーミングハムの獄中からの手紙」と題された、マーティン・ルーサー・キングの非暴力直接行動のための基本テキストを紹介しています。
「『なぜ直接行動を、なぜ座り込みやデモ行進などを。交渉というもっと良い手段があるではないか』と、あなたがたが問われるのはもっともです。話し合いを要求されるという点では、あなたがたはまったく正しいのです。実に、話し合いこそが直接行動の目的とするところなのです。非暴力直接行動のねらいは、話し合いを絶えず拒んできた地域社会に、どうでも争点と対決せざるをえないような危機感と緊張をつくりだそうとするものです。それは、もはや無視できないように、争点を劇的に盛りあげようというものです」

酒井氏はまた、「ガンディーにとって非暴力とは『和が大切』というような発想とはまったく異なります。ガンディーにとって非暴力とは『直接行動』なしには意味をもたない」と指摘し、マハトマ・ガンディーの言葉も紹介しています。
「私はもちろん『直接行動』という言葉を、その語の術語的な意味に限定するものではありません。けれども、そこに直接行動的な表現なしには、非暴力はわたしの心にとって無意味です。それはこの世において、最も偉大な、最も行動的な力です。人は消極的に非暴力であることはできません」

つまり、暴力を否定するから非暴力なのではなく、もっとも能動的に、大衆的に、効果的に争点を創り出し、権力者や支配者をして「話し合い」に応ぜざるを得ない状況に追い込み、民衆の側の要求を通していくことが問われていることです。権力の側に規定されるのではなく、「非暴力直接行動」によって民衆が権力を逆規定していくことこそが核心なのです。

だからこそ、権力者はいつの時代にも、民衆の直接行動を暴力的に抑えこもうとします。これに屈せずに立ち上がることを抜きに、社会運動の発展はあり得ないのではないでしょうか?
本書を通じてぜひ考えてみてください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『文化=政治 グローバリゼーション時代の空間叛乱』毛利嘉孝・著 月曜社 2003/12/11 \1,890(税込)
http://www.ihope.jp/culter-politics.htm

新しい社会運動がラジカルなのは、単に戦争や紛争、絶対的貧困のなかで苦しむ人々への共感や連帯だけでなく、私たちの世界が内包しているとてつもない不正を覆い隠している既存の権力や秩序、商業ジャーナリズムや大衆消費文化などへの疑問や怒りを内在的な立脚点にしているからだと思います。
新しい社会運動の担い手たちにとって、自分たちが生きている国や社会がとても窮屈でつまらないものであり、そのままでは自分達自身が窒息してしまうという危機感があるのです。
だからこそ社会運動を通じて権力や資本によって与えられる出来合いの文化ではなく、自分達自身の手で新しい政治と文化を創造していこうという強い意気込みがあるのだと思います。

「ダンコムによれば、RTSの主要な参加者となったのは、旧来の左翼運動のもつヒエラルキー構造にあきあきしていた人びとだった。旧来の左翼運動は、中心的な指導者が存在し、指導者がデモや集会を組織し、指導者が話をし、参加者がその話を聞くという形式が主流だった。しかし、その指導者の話とやらも、たいがいは、すでにどこかで語られたことばかりだった。それは、何か積極的に作り出すというよりは、常に何かに対して『反対』をするばかりで、否定的で、悲観的で、消極的なものでしかなかったのである。そこには、何かを新しく作り出していくような、わくわくする魅力を決定的に欠いていたのだ。若い世代はそうした古い左翼文化にうんざりしていた。RTSのDiY文化は、そうしたこれまでの左翼のスタイルを批判したのだった。カーニバルという手法も、指導者と指導される大衆という固定的なヒエラルキーを反転させ、享楽と解放を同時にもたらすために導入されたのだった」。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■別の人からの沖縄問題のメールの一部。
----- Original Message -----
From: "oさん"より
To: "手ポリオ"
Sent: Saturday, September 25, 2004 1:39 PM

> 私も一つ歌を見つけました。気にいるかどうか知れませんが、議論を呼んだそうで
> す。
> 知念 ウシさん(6・23アピールより)

> わざわいあれ わざわいあれ
> 恥知らずどもへ わざわいあれ
>
> 気が狂って         (差別発言と言われる)
> いるやもしれず
>
> 怒りと悲しみで
> 水がゆれ
>
> いつか
> こぼれだすのか
>
> その瞬間(とき)
> 何か
> 起きるのか
>
> 狂気を抱き
> 日々を
> 送る
>
> 沖縄びとよ
> 土人に帰れ
>
> 野蛮人たる
> 自己を
> 直視せよ
>
> 怒りで舞え
>                
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■私の返事の一部より。
目取真俊「コザ希望」朝日新聞(一九九九・六・二六)夕刊からの短かい小説。
http://www.asyura2.com/0411/war61/msg/1213.html
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
それでは、きょうの最後に。

「ココアのひと匙(さじ)」石川啄木
   1911.6.15.TOKYO

われは知る、テロリストの かなしき心を−−
言葉とおこなひとを分ちがたき ただひとつの心を、
奪はれたる言葉のかはりに おこなひをもて語らむとする心を、
われとわがからだを敵に擲げつくる心を−−
しかして、そは真面目にして熱心なる人の常に有つかなしみなり。

はてしなき議論の後の 冷めたるココアのひと匙を啜りて、
そのうすにがき舌触りに、われは知る、テロリストの かなしき、かなしき心を。
http://www.ne.jp/asahi/anarchy/anarchy/data/takuboku02.html

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