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(回答先: 実名による反政府的表現の危険性【小倉秀夫のIT法のTopFront】 投稿者 クエスチョン 日時 2004 年 12 月 23 日 12:41:12)
匿名性に関する日米比較【小倉秀夫のIT法のTopFront】
http://blog.goo.ne.jp/hwj-ogura/e/13d2c58026d6cc97ea2295e32c303185
2004年12月13日
日本とアメリカは、基本的に表現の自由が保障されている国であり、政府を批判したりしてもそのことによって逮捕されたりしないという点で共通しています。まあ、どちらかというと表現活動に関していえば、9・11以降のアメリカの方が、日本よりも相当窮屈ではないかという気はしますし、訴訟リスクや突然銃を撃ち込まれるリスクは、弁護士とピストルが広く普及している米国の方が日本より遙かに大きそうですね。
そんな米国と日本とで、発言の「匿名性」についてどのような違いがあるのか見てみましょう。
このエントリーによると、
MIT Media Labがブロガー調査を行ったそうです。 調査によると、回答したブロガーの55%が実名を使っていて、さらに20%が実名に関するハンドル名(例:苗字のみや名前のみ)を使っているそう。
とのことです。他のサイトをみても、米国では実名を使っているBLOGが多いようですね。BLOG事業者が仮名にトレーサビリティを設けようとしただけで大騒ぎとなった日本とはどこが違うのでしょうか。2ちゃんねるでの匿名性の陰に隠れた罵詈雑言の流行などと相まって、「日本人は、人前に出ると何も言えないが、陰では悪口雑言を吐きまくる卑怯な民族」との評判が立たないことを祈るばかりです。
また、このエントリーによると、米国では
取材源を明かさないことで時々起きる大誤報はジャーナリズムの権威そのものを傷つけるとし、長い目で見れば取材源を明かした方が読者の信頼が得られるという考え方が主流になってきているようだ。
この論文で興味深いのは、アメリカの新聞社は立場が弱い告発者にもできるだけ実名で報道できるように取材源を説得しているということである。
とのことです。
では、このような日米の違いは、米国が「弱者ばっさり」の社会であって、日本が「弱者に優しい」社会であるということから生まれているのでしょうか。イラクの人質に対する匿名者によるバッシングなど見ても、匿名による罵詈雑言を保護することが「弱者に優しい」ことであるとも思えません。
むしろ、日本では、発言の真実性に対する社会的な要求が低いことが、ネット上では、匿名者による罵詈雑言を許容する社会を作り上げ、ジャーナリストの世界では「取材源の秘匿」の濫用を招いているといえるのかもしれません。新聞雑誌でも、ネット上でも、他人を貶める情報を提供し、受け手にこれを消費させるということがそもそもの目的であるから、送り手も受け手もその情報の真実性には関心がなく、ネット上では、匿名で発言することにより自らが法的責任を負わされずに済むのであれば発言の信頼性が落ちようとも匿名の方が良く、新聞雑誌等では、「取材源の秘匿」により反証の手がかりを被害者に与えないことができるのであればその方が良いという風潮があるのかもしれません。
【付録】
BLOGの匿名性の問題は、木村剛氏のこのエントリーが良くできていますね。