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「郵政民営化ってそうだったんだ通信」というのが出回っている。
Ｋは私事で忙しく読んだのは本日になってしまった。
読んでみて唖然としてしまった。
Ｋは基本的に民営化反対論者であるから、批判的視点で読んだからという事ではないと本人的には思っているのだが、それは自分の私感である。
ただ、民営化賛成論を理解しなければまともな反論も出来ないと思っているので「理解しようと思って読んだ」事だけは間違いはない。
それが、理解出来ないのである。
まず、「近所の郵便局は無くならない」と竹中氏は主張する。「政府が設置基準を定める民営会社」というのは何なのだろう？ それが本当ならば「民営化」は必要ないというか、民営化は無理という事である。表によると過疎地では52.3％の人が郵便局に金融を依存しているようである。銀行の依存度が低いのは採算が取れないからである。そんな所から撤退出来ないと言う設置基準が必要であるならば、それは「国が責任を持って面倒を見る」と言う事である。つまり、「民間には任せられない」と言う事であろう。
郵便局に預けているお金が減らないのは（1000万円を超えない限りは）当然であり。そんな事を心配している人は少ないと思う。
分割しなくても良いかどうかは意見の分かれる所でもあるが、「金融業務が他の事業の業績に影響されるのはいけないので分ける」というのは正当な理屈だろうか？ 単に思考停止なだけか？自由化というのを理解出来ない固い頭の持ち主ではないだろうか？
その上で、郵便局では「今まで通りに郵便、貯金、保険のサービスの提供が受けられる」（窓口ネットワーク会社によって）というのは矛盾している。いずれにしても、窓口ネットワーク会社が倒産もしくは撤退すれば、金融業務に影響が出るのである。
公共サービスは民間でもＮＴＴや電力会社がやっているというが、これからも変わらずに続けるかは「公共」という物への国民意識である。最近では「個人主義・利益重視」に日本全体が傾きつつあるので、今後も電力会社やＮＴＴが採算を度外視してサービスを維持するかは疑問である。鉄道は廃止された所も多いし、ＮＴＴの会社は地方から消え去った。公衆電話は撤去されている。
で、郵便局はコンビニ化して便利になるとの事だが、コンビニの設置基準は結構シビアである。人口や交通量を一定期間しっかりと調べて「採算が取れると判断しなければ」決して設置しないのである。需要のない所で弁当など売っても腐らせて赤字を増やすだけであり、コンサートのチケットなど会場までの距離によっては年間でも数枚売れるかの世界であろう。定期的に一定量の利用のない業務を全て忘れないように訓練する費用だって馬鹿にはならないだろう。地域の活性化の拠点になるには人員的にもスペース的にも厳しい気がする。
それとも、民営化するにあたり、大量の税金を投入して人員を増やし、新しい郵便局を設置するのだろうか？
結局は少しでも、理屈があるのは「公務員が３分の１減る」という事だけのような気がするが。郵政公社は「独立採算性であり、国の財政面ではほとんど意味は無い」
後は、「公務員を苦しめたい」という「他人の不幸は我が身の幸せ」的な国民感情にアピールしたいという意味合い以外には効果はないと思える。
そう言えば、国家公務員の給与が５％カットされるとのニュースも聞いた。公務員以外の人は「ざまー見ろ」とほくそ笑む人もいるかもしれないが、地方の方では給与収入を得ているのは高確率で公務員だけと言う場所も多い、そのような場所では地域の全体収入が減り、お店の売り上げが落ち、地域全体が不景気になるだろう。
他人の給与が下がるのは景気の悪化の前触れであり、次には自分の収入が落ちる可能性が高いのである。
これを、緊縮財政の悪循環という。支出を切りつめる所があれば、それはいずれ全体的に切りつめる結果になるのである。
どうでも良いが、竹中氏は何も分かっていないし、説明になっていない気がする。（何を説明したいのだろう？）。説明するなら、そうなる過程の説明が必要なのだが、嘘っぽい結果のみを強弁する事は説明とは言わないのである。
高校の試験でも解答だけを書いた場合ペケと言う事もある。途中の計算過程が必要なのである。今回の例では、その部分が完全に抜け落ちているのである。
更に言えば、最後のみなさまからの厳しい意見には、少しづつでもコメントを付けて応えてほしい物である。受けとめるとの事だが・・・（反省のポーズだけなら猿でもできるのである）
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。