現在地 HOME > 国家破産38 > 992.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: 【視点】景気「踊り場」脱出に不透明感 (産経新聞) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 2 月 16 日 23:20:58)
実質GDP3期連続マイナス
10―12月速報値
内閣府が十六日、発表した二〇〇四年十−十二月期の国内総生産(GDP、季節調整値)速報は、物価変動を除いた実質ベースで前期(〇四年七−九月期)と比べ0・1%減、年率換算でも0・5%減で、三期連続のマイナス成長となった。台風の影響などで個人消費が弱まり、IT(情報技術)関連商品の在庫調整に伴う生産減速で企業の設備投資も低調だった。
実質GDPの三期連続マイナスは〇一年四−六月期から〇二年一−三月期の四期連続以来。景気の停滞色がより鮮明になったが、竹中平蔵経済財政担当相は「一部に弱い動きはあるが、大局的に見ると景気が回復局面にあるのは変わらない」と述べ、今年半ばには景気が再び回復するとの従来の認識は変えなかった。
物価変動を反映し企業や家計の実感に近い名目GDPは、前期比0・02%増で、ほぼ横ばい。物価の変動率を示すGDPデフレーターは、前年同期比0・3%の下落で依然、緩やかなデフレが続いていることを裏付けた。
項目別では、個人消費は、野菜の高騰による買い控え、年末まで続いた暖冬による冬物衣料の販売不振などで伸び悩み、前期比マイナス0・3%だった。
民間企業の設備投資は、前期比0・7%のプラス。半導体製造、建設機械などが比較的好調だったが、通信機器などの在庫積み上がりもあり伸びは鈍かった。
輸出は、前期比プラス1・3%で、七−九月期のプラス0・6%を上回った。電気機械、船舶、鉄鋼などが好調だったが、輸入の伸びが大きく、経済成長への寄与度はマイナスだった。
政府は、本年度の経済動向試算で、実質GDPの成長率を2・1%と見込んでいるが、実現には本年度残り一回の発表で、前期比2・1%程度の伸びの達成が必要となり、実現は難しくなった。
■IT商品の在庫調整カギ
【解説】
内閣府が発表したGDP速報が、三期連続のマイナス成長に終わったことは、景気の踊り場状態が長引いていることをあらためて裏付けた。
特に昨年一−三月期の回復の原動力になったデジタル家電などIT関連商品は、アテネ・オリンピックの購入ブームが一段落したこともあり、在庫が増えつつある。ITバブル時ほどのだぶつきはないが、内閣府幹部は、景気が再び回復軌道に乗るかどうかは「IT商品の在庫調整がどう進むかがカギ」としている。
台風や地震、暖冬といった特殊要因があるとはいえ、景気回復を先導してきた個人消費が失速したのも気がかりだ。今後、定率減税の縮減や社会保障制度の見直しによる負担増が、消費者心理にマイナスの影響を与える恐れもある。内閣府は(1)企業が不良債権問題の処理を終え、足腰が強い(2)失業率が下がり有効求人倍率が上がっている(3)企業の利益が消費者の所得に還元されるきざしが見られる−などから、「景気腰折れなどの深刻な事態にはならない」とみる。
だが輸出先である米国、中国の景気に不測の事態が発生したり、原油価格の再高騰、急激な円高進行などが起きれば前提は狂う。市場では景気が「後退を始めた」との懸念さえ出ている。政府は、景気腰折れ回避に向け、一層微妙なかじ取りを要求されることになる。
(経済部・上田融)
http://www.asyura2.com/0411/up.cgi?ban=hasan38&up=2