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昨年度 国民所得3年ぶり増加 景気回復実感なし 厳しい「家計」 (産経)
http://www.asyura2.com/0411/hasan38/msg/446.html
投稿者 愚民党 日時 2005 年 1 月 15 日 07:38:24:ogcGl0q1DMbpk
 

(回答先: 世界経済へのリスク高まる:ニューヨーク連銀総裁 (Nevada経済速報1月14日) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 1 月 15 日 03:11:38)

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http://www.sankei.co.jp/news/morning/15kei001.htm

昨年度 国民所得3年ぶり増加 景気回復実感なし 厳しい「家計」

 内閣府や日銀が十四日発表した統計によると、企業の利益やサラリーマンの給与を含めた平成十五年度の国民所得が三年ぶりに増え、十六年の国内企業物価指数が七年ぶりでプラスに転じた。日本経済は企業部門が活力を取り戻してきたようだ。だが、多くの国民は景気の回復を実感できていないのが現状だ。政府の増税路線が鮮明になるなか、生活への不安が消費マインドを冷やし、景気を後退させる恐れも否定できない。

 同日発表された国民所得で、企業所得は10・2%増と七年ぶりの大幅な伸びを示した。バブル崩壊後の「失われた十年」といわれる時代の中、疲弊していた企業に復活の動きが感じられる。国内企業物価指数もプラスとなり、デフレ克服への道筋も見えてきた。

 しかし、国民所得のうち、従業員の賃金に相当する「雇用者報酬」をみると、三年連続で減少。企業収益から給与などに配分した割合を示す労働分配率も前年度から低下している。企業には活力が出てきたが、家計には富が行き渡っていないようだ。

 一方、足元をみても、街の景気実感を調べた昨年十二月の「景気ウオッチャー調査」の判断指数では、「現状」「先行き」がそろって悪化。十一日に日銀が公表した昨年十二月の「生活意識に関するアンケート調査」でも、景況感指数(DI)が一年九カ月ぶりに、前回調査を下回っている。

 政府は企業部門の回復が家計に波及し、消費を活気づけるとのシナリオを描く。だが、十三日の日銀支店長会議で所得の伸び悩みによる「消費の下押し懸念」も指摘された。「企業」から「家計」へ回復が広がるには、なお時間がかかりそうだ。(関根秀行)

 内閣府が十四日公表した平成十五年度の日本経済の「決算書」にあたる国民経済計算によると、企業のもうけやサラリーマンの収入をあわせた「国民所得」は、前年度比1・8%増の三百六十七兆八千億円で、三年ぶりに増加に転じた。企業所得が前年度比10・2%増と二けたの伸びになったためだ。ただ、サラリーマンらの収入にあたる雇用者報酬は三年連続で縮小し、前年度比1%減。企業のもうけが、なかなか従業員にまわってこない実態も明らかになっている。

 国内で生み出された利益に対する労働者の取り分に相当する「労働分配率」(国民所得に占める雇用者報酬)は前年度比率2・0ポイント低下し、71・6%。企業収益の高まりが景気を支えている様子もうかがえる。

 家計の手取りの収入などを貯蓄に回した割合を示す「家計貯蓄率」は前年度比0・5ポイント上昇し7・7%。自営業者の所得が上昇したことと、消費が減少したことが主因だ。

 家計貯蓄率は統計の改定により、十三年度の6・7%を底に緩やかに上昇。貯蓄率の低下に歯止めがかかった。

                  ◇

 ■11月の機械受注 民需、3カ月ぶり増加

 内閣府が十四日発表した昨年十一月の機械受注統計(季節調整値)によると、民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」は前月比19・9%増の一兆七百九十一億円と三カ月ぶりに増加に転じた。

 受注額は平成十二年十月以来、四年一カ月ぶりの高水準。伸び率は現在の統計方法になった昭和六十二年四月以降、四番目の大きさ。非製造業の金融・保険業が二・六倍になるなど、一部の高い伸びが全体を押し上げた。

 製造業全体では、12・5%増と三カ月ぶりに増加。十七業種のうち十一業種で増え、IT(情報技術)関連の電気機械や化学工業などの寄与度が大きかった。

 非製造業は26・9%増と二カ月ぶりに増加。伸び率は四番目の大きさで、十一業種中六業種が増えた。

                  ◇

 ■12月景気ウオッチャー指数 5カ月連続低下

 内閣府が十四日発表した街角の商店主らから景気実感を聞く十二月の「景気ウオッチャー調査」によると、三カ月前と比べた景気の現状判断指数は前月を1・1ポイント下回る四四・二で、五カ月連続で低下した。二、三カ月先の景気の先行きに対する判断指数も前月比1・8ポイント下がり四四・〇で八カ月連続の低下を記録。景気の見通しに明るさを持てない人が増えている実態が浮き彫りになった。

 現状判断指数の悪化は「雇用関連」が前月比マイナス5・6ポイントの過去最大の下げ幅になったのが主因。「求人は増えているが、派遣、業務請負といった非正社員型の求人が増加している」(南関東のハローワーク)などと正社員採用は依然として抑制されたままとする指摘が多い。

 先行きについては「増税、社会保険料負担増などで家計が圧迫され、食事に使う金額が一段と下がる」(東北のそば店)「家庭収入が増加しないなか増税が始まるため消費者の購買意欲は極端に冷え込む」(北関東の高級レストラン)など消費の悪化を懸念する声が目立った。

                  ◇

 国民経済計算 政府や企業など国全体が1年間で生み出した付加価値の総額や、保有する資産と負債の規模を表す統計。1人当たりの名目GDP(国内総生産)や家計の貯蓄率なども公表され、国の豊かさを比べる目安にもなる。内閣府は従来、毎年12月末に前年度分を公表してきたが、GDPの算出方法変更に伴い、平成15年度分は判明した項目から順次発表している。

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