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赤ちゃん4年連続、最少自然増10万人割れ
平成十六年に生まれた赤ちゃんは百十万七千人で前年より約一万七千人少なく、出生数から死亡数を引いた自然増加数も初めて十万人を割るのがほぼ確実であることが三十一日、厚生労働省の人口動態統計・年間推計で分かった。「将来推計人口」は、日本の人口は十八(二〇〇六)年をピークに減少に転じると予測している。少子・高齢化の進行で、ついに迎える“人口減少時代”。日本社会は構造的な変革が求められている。
出生数は四年連続の減少で、統計を取り始めた明治三十二(一八九九)年以降、過去最低。死亡数は百二万四千人で、昭和二十二年以降、二番目に多い数字で、このため自然増加数は八万三千人となる。
総務省統計局の年報によると、日本の人口は一億二千七百六十二万人(平成十五年十月一日現在推計)。国立社会保障・人口問題研究所が十四年に公表した「将来推計人口」によると、十八(二〇〇六)年の一億二千七百七十四万人をピークに毎年減少、六十二(二〇五〇)年には一億五十九万人まで落ち込むとしている。この人口は昭和四十二(一九六七)年とほぼ同じだ。
今回の人口動態推計が将来推計人口に与える影響について、厚労省は「毎年さまざまな変動要素があるので、ピークが一年程度ずれる可能性はあるが、全体的な見通しはおおむね変わらない」とし、「晩婚・晩産化傾向が進んだことに加え、子供を産み育てる出産年齢人口の減少が主な要因」と分析している。
また、十五年の日本人の平均寿命は女性八五・三三歳、男性七八・三六歳といずれも過去最高で、今後も伸びるとみられ、高齢化と少子化が進む人口減少時代に突入するのは不可避の情勢だ。
十五歳以上六十五歳未満の生産年齢人口の減少にもつながり、定年制度の見直しや外国人労働者の受け入れを対策として検討する必要がある。また、年金などの社会保障制度も人口構成の大幅な変動によって見直しを余儀なくされる。
日大人口研究所次長の小川直宏教授は「高齢者の財的、知的資産をいかに使うかによって高齢化社会のシナリオは変わってくる」と指摘。「何人で何人を支えるという人口論ではなく、価値観の変化を踏まえたうえでの高齢化論を進める必要がある」と話している。
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先進国で日本が最初に迎えるといわれる人口減少時代。「二〇〇六年問題」の入り口で、日本社会の状況と進むべき道を、年間企画「待ったなし 人口減少時代」で探ります。
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■超効率的社会に生きる道
大原財政経済研究所代表、大原一三氏(元農水相)の話「自然増が十万人を切ったことは、人口減少の始まりといえる。重要なのは、二〇五〇年までに生産年齢人口が約四割減ることだ。
中国やインドが、人口増加率に比例した経済成長率でわが国を追い越していく日もそう遠くない。その場合、食糧や、石油などの化石燃料などの調達は窮屈なものとなる。物価高騰や貿易赤字が現実となり、アジアの人口急増国家に富と仕事を求めるヒトやカネの流れが加速して、日本経済が自滅への速度を速めることになる恐れがある。
一人当たりの生産性を倍増して超スリムで超効率的な社会を目指すことが重要だ。具体的には、働き手の減少という『第一の壁』を、教育分野への競争原理の導入と先端研究の活性化によって乗り越え、石油など資源の制約という『第二の壁』を、水素エネルギーをはじめとする代替資源の発明やナノテクノロジー(超微細技術)の開発で乗り越えなければいけない。また行政や企業は、女性や高齢者の働く場を拡大する必要がある」
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人口動態統計・年間推計 人口動態統計は、出生、死亡、婚姻、離婚および死産について、人口動態調査票が市区町村で作成され、これを厚生労働省が集計。
年間推計は、10月までの速報を基礎資料として1年間分を推計したもの。平成16年の年間推計によると、結婚したカップルは72万5000組と前年より約1万5000組減り、3年連続の減少。