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「みりん」と「みりん風」は何が違うんだろと調べていたら、
いろいろ面白いことがわかりました。
もともとみりんは、江戸時代初期に飲みものとして造られた甘い純米酒。当時砂糖が貴重だったこともあって、甘い酒が好まれていたようです。のんべいばかりでなく、女性たちの寝酒としても愛飲されたそうです。みりんの運命を変えたのは醤油との出会いでした。江戸時代に醤油と組んで鰻の蒲焼きという大ヒットをとばし、調味料として今に続いたのです。さて、純米酒といっても日本酒とは製法が少し違います。日本酒には仕込みに水をつかいますが、みりんは焼酎で仕込みます。掛け米はうるち米ではなくもち米。掛け米とは、いうなれば糖分になるもとのデンプンです。
みりんには存亡の危機が何度かあったようです。戦後米不足の時代に、焼酎にアルコールを混ぜ水飴と添加物で味をつけた代用品が出回りました。豊かな時代になっても元に戻ることはなくみりんもどきが「みりん」として定着しました。さらに昭和40年代には、酒類取り扱いのできないスーパーマーケットに「みりん風調味料」が登場します。これはでんぷん、水飴、添加物を混ぜた代物。さらに価格競争という大きな壁もありました。
先日読んだ本の中に「ミクロがマクロを決定する」なんてことが書いてあったのですが、僕はこれ結構納得できるし、好きな言葉なんです。集団としての総力は個が決めるってことですもんね。そんな風に料理全体の味を考えると、素材とか調味料はやっぱり大切なんでしょうね。昔、北海道でキャンプをしたときおいしいカボチャでクリームシチュー作ったらめちゃめちゃうまくて、こんなにも味に影響するなんてって驚かされたこともありましたし。だんだん“たかがみりん”って思えなくなってきました。
で、旨そうな味醂を探してみたら、白扇酒造(←でもすごく高いです)というのが見つかりました。いろいろあるもんですね。