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火災が起きたマツダ宇品第一工場の塗装棟に実況見分に入る 捜査員や消防署員たち=16日午前10時(撮影・田中慎二) |
「ようやく上向いていたのに」「仕事はいつからできるのだろうか」―。地元の自動車産業を支える本丸での火災に、衝撃が地域に広がった。十六日、火災で操業がストップしたマツダの本社宇品第一工場(U1、広島市南区)。フル操業で景気を引っ張っていた主力工場だけに、自宅待機を余儀なくされたマツダ社員や、納入が止まった部品メーカー、さらに協力会社の従業員も不安や戸惑いを隠せない。
「U1が稼働しない限り生産量は落ちる一方。長期化すれば経営への影響は避けられない」。マツダ向けが大半を占めるドア製造のヒロテック(東区)の社員も声が沈む。とりあえずこの日は、U1向けの部品生産を停止し、ラインの点検に時間を充てた。
不良部品の選別を代行している南区の業者も、ラインの復旧時期の情報収集に走り回った。「このまま生産が止まれば、あと三、四日で倉庫が部品でいっぱいになってしまう」
U1の塗装設備のメンテナンスを請け負う協力会社の男性従業員(51)は同日朝、出勤後すぐに自宅待機の指示を受けた。「今後の勤務は明日連絡があると言われた。しばらく仕事がないかもしれない」と言葉少ない。U1でエアコンを取り付ける協力会社の男性従業員(60)も自宅待機となり、「とりあえず次の出勤日は一週間後の二十三日に決まっただけ」と嘆く。
基幹産業の自動車分野に広がる動揺に、広島市は、マツダに被害状況を電話で照会。部品メーカーなどへの支援策についての検討を始めた。
「今後どうなるのか全く分からない。早く復旧してほしい」と車両組み立てを担当するマツダの男性社員(49)。協力会社の男性(51)は「マツダにはほかにも大きなラインがある。きっと大丈夫」と言葉に力を込めた。
▼ のど痛くなる刺激臭 上空ルポ
消火に七時間余りかかった大火事なのに、上空から見る限り、拍子抜けするほど損傷の少ない焼け跡だった。屋根が落ちた個所が見当たらない。
四方の外壁もほぼ無傷。わずかに屋上の西端が黒焦げになり、欄干のような角材が脱落している。火柱が上がり、工場全体から黒煙がわき出すように見えた未明の光景がうそのようだ。
東西に細長い塗装工場は、約四百メートルにわたり屋根や外壁がつながっている。窓らしい窓が見えない。「熱の逃げ場が少なく、被害が工場内に集中したのか…」と想像すると余計に中の様子が心配になった。
ヘリの窓を開けると刺激臭が鼻を突いた。有毒ガスではなくても、二、三十分も吸い続けるとのどが痛くなる。市道を挟んで工場の反対側では、保育園の屋外で子どもたちが遊ぶのが見えた。市民生活のすぐそばでの大火であることを感じた。(本社ヘリから、馬場洋太)
'04/12/17
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn04121702.html
■ マツダ工場火災、山陰関連企業にも影響【山陰中央新報】
十五日深夜に起きたマツダ宇品第一工場(広島市南区)の火災による生産ライン停止は、自動車部品などを供給する山陰地方の関連企業でも一部で生産調整に入るなど、影響が避けられそうにない。各関連企業は戸惑いながら情報収集に追われた。
マツダの二次協力企業で、自動車部品製造の三刀屋金属(雲南市三刀屋町)では、十六日午後から一部製造ラインで生産調整に入った。十七日に本格的な調整に入る見通しで「U1(宇品第一)の生産停止以外、具体的な状況が入らず、どの納品をストップしていいのか」(藤江明男・取締役製造部長)と情報収集に追われている。
同社は、プレス加工や溶接、組み立てなどで屋根、座席、ドアなどの自動車部品を製造し、ほぼ全量をマツダに供給。マツダ車の好調を受け、創業以来初の工場増設(来春稼働予定)など、今秋から生産設備を増強し、一部では操業が始まっている。ただ、増強部分は山口県の防府工場が生産するアクセラや新型車対応が中心で、影響は少ない見込み。
とはいえ、マツダの旺盛な需要を受け、同社では年間売上高を三十二億円(二〇〇三年十二月期)から今年は一億円程度の増収を計画するなど、ライン停止が長引けば業績への影響は必至。藤江部長は「一時も早く、復旧し、生産を再開してもらいたい」と話した。
一方、自動車のミッション部品などを製造するヒラタ精機(平田市西郷町)は、前身がマツダの100%子会社で、今も売り上げの八割以上がマツダ車用。業務課の担当者は「代替の工場で吸収されればいいが、生産調整による影響は避けられない。(マツダ側に)問い合わせはしているが、まだ正式な連絡がない状態で、今後の対応を見守るしかない」と気をもんでいた。
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/2004/12/17/08.html