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(回答先: リーマン社、ライブドア株売却 借り受け当日、890万株 (産経新聞) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 2 月 18 日 04:08:29)
楽天「5年後1000億円」 拡大路線「小休止」利益重視に転換
利用者囲い込みへ ID統一化
これまでM&A(企業の合併・買収)で事業拡大を続けてきたインターネットサービス大手の楽天が、利益重視へと舵(かじ)を切る。三木谷浩史社長は十七日開いた十六年十二月期決算発表の記者会見で、「二〇一〇(平成二十二)年に経常利益一千億円」という目標を改めて表明。そのために、プロ野球球団を含めてグループが手がける事業のシナジー(相乗効果)を高め、収益基盤を強化するシナリオを強調した。(上野嘉之)
楽天が発表した連結決算によると、プロ野球新規参入による知名度アップなどの追い風を受け、売上高は前期比二・五倍の四百五十五億円に急伸。経常利益は同三・五倍の百五十五億円となり、過去最高を大幅に更新した。一方、「あおぞらカード(現楽天クレジット)」の買収などに約二百億円を投じ、最終損益は約百四十二億円の赤字となった。
グループの売り上げ増にはM&Aの成果が顕著に表れている。十五年秋に買収した「DLJディレクトSFG証券(現楽天証券)」の効果で、金融事業は百三十九億円を計上。同時期に買収した宿泊予約サイト「旅の窓口(現楽天トラベル)」も六十一億円を売り上げ、事業の柱に成長した。
それにもかかわらず、三木谷社長は拡大路線を小休止させる考えを示唆。ヤフーやライブドアなどライバルのネット企業が銀行サービスへの参入を表明するなか、ネット決済の手数料無料化の動きなどから「簡単にはもうからない。今のところプライオリティー(優先順位)は高くない」と早期参入を否定した。
背景には、経常利益を七倍増の一千億円とするために、まずは「買った事業の資産効率をより高めたい」という堅実な戦略がある。拡大を続けてきたグループの現状を見つめ直し、効率化と連携強化で収益構造を再構築することが、夢の実現への近道になるという判断だ。
楽天は本業の仮想商店街「楽天市場」だけをみても、会員は七百八十五万人、売り上げは六十六億円へと右肩上がりに成長。同事業の営業利益率は35・0%と極めて高水準だ。買収した各種サイトを合わせると会員は延べ二千八百七十五万人(重複を含む)にのぼり、収益基盤は盤石に見える。
ただ、買収企業間で利用者のIDはばらばら。証券サイトの客を旅行サイトへ、旅行サイトの客を楽天市場へ−という誘導が十分に機能していなかった。「利用者に楽天関連サイトを回遊してもらいたい」(広報部)と話すように、現有事業は売り上げ増への機会を生かしきれていないと同社はみている。
そのカギとなるのは、ネット利用者の「囲い込み」だ。現在、利用者IDを統合する作業を進め、「楽天市場」の商品紹介の充実や、購買傾向の分析といったマーケティング強化も急いでいる。
「米国では経常利益百五十億円のIT企業が三年で一千億円企業に成長している」と自信をみせる三木谷社長。顧客サービス向上など実業志向を強めた経営方針は、IT産業の成熟を先取りしているといえ、ライバル企業との顧客争奪戦にも変化をもたらしそうだ。
(産経新聞) - 2月18日3時6分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050218-00000014-san-bus_all