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(回答先: <異常気象>小売業界に深刻な影響もたらす (毎日新聞) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 2 月 17 日 03:28:27)
景気「踊り場」正念場 設備投資に好材料
弱い内需、なおリスク
今回のGDPは実質で三期連続のマイナス成長となったことで、景気の停滞感が強まった。しかし、民間企業の中には設備投資を増やすなど明るさを取り戻す兆しもある。まさしく景気は「踊り場」からの脱却ができるかどうかの正念場にあるといえそうだ。
「経済は長い踊り場に立っているが、基本的な見方を変える必要はない」。竹中平蔵経済財政担当相は、実質GDPが四−六月期から三期連続のマイナス成長となったにもかかわらず、「年央には踊り場から脱する」との見方を崩さなかった。それは、強気の発言を後押しする好材料があるからだ。
三期連続のマイナスになったのとは対照的に、設備投資は十−十二月期で三期連続のプラスとなり、景気の牽引(けんいん)役を果たしている。
民間企業の動きをみても、トヨタの福岡エンジン工場新設や日産の横浜工場拡張によるエンジン増産など、昨年発表された大規模投資が今年実行に移される予定で、今後も設備投資の統計を押し上げる要因となりそうだ。設備投資の先行指標である機械受注統計の「船舶・電力を除く民需」では、一−三月期で前期比9・9%の大幅な増加が見込まれている。
エコノミストからも「十−十二月が踊り場の最終局面だったと思われる。一−三月期は回復軌道に再び戻る時期だ」(野村証券金融経済研究所の木内登英経済調査部次長)と悲観論を戒める意見さえあがっている。
家電業界にも「十七年度の第一・四半期(四−六月)から、デジタル家電は回復するとみている」(松下電器産業の中村邦夫社長)との声もあり、景気回復の立役者であるIT関連の需要が増勢に転じれば、「踊り場」からの脱却は現実味を帯びる。
しかし、政府が描く、輸出増加→企業収益向上→設備投資増加→個人消費増加というステップを踏んだ民需主導の「本格的な景気回復」を狂わせるリスクは、依然として残っている。
今回のGDPでは個人消費が二期連続のマイナスとなり、内需の弱さを露呈した。
日本百貨店協会の菊地慎二参事は、「改善の兆しはゼロではない。しかし、今後はまだ読みきれない。二月も前半は良いが、後半にかけては一月と比べてやや悪い方向にシフトしている」と景気に慎重な見方だ。
みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「背伸びしていた個人消費が失速した」と指摘する。そのうえで、「内需主導による本格回復は、個人消費が回復しなければ不可能。景気が上昇しても弱い回復にとどまる」とみる。
消費税率引き上げの議論が熱を帯びて将来の国民負担増への警戒感が家計に広がれば、個人消費はますます冷え込みかねない。また、円高や原油高など外的ショックの不安はつきまとう。企業部門の改善が滞り、個人消費の下押し圧力もカバーしきれなければ、本格回復への道が断たれる可能性も否定できない。
◇
≪金融緩和維持 財界が求める≫
平成十六年十−十二月期の国内総生産が三・四半期連続で前期比マイナスとなったことで、財界からは十六日、日本経団連の奥田碩会長が「金融緩和の維持」を求めるなど、政府・日銀の政策運営に対する注文が相次いだ。
日本商工会議所の山口信夫会頭も「今年前半が正念場」とし、「政策運営に誤りなきを期してほしい」と要望した。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/17kei003.htm