現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産37 > 638.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: Re: グリーンスパン議長も ”市場のサハフ情報相”との異名をとるかも知れない? 投稿者 ベアちゃん 日時 2004 年 11 月 11 日 20:03:07)
11月10日(ブルームバーグ):米金融当局は10日の連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を予想通り0.25 ポイント引き上げて2%としたが、来月追加利上げを見送るかどうかについては何らヒントを示さなかった。
ただ、FOMCの決定は毎回、新しく発表される経済指標によって左右されるものであり、利上げを休止する可能性は依然残っている。
原油高騰による経済成長やインフレへの影響は未知数であり、個人消費や企業の設備投資、貿易収支の行方も見えない。5日発表の10月の雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比33万7000人増となり、8、9月の雇用が当初発表より計11万3000人上方修正されるまでは、当局は来月のFOMCで金利を据え置くと予想されていた。11月の雇用統計は12月14日のFOMCの前に公表される。
また、先月の雇用増加の一部は、一時的な現象であることは明らかだ。ケーン被害を受けたフロリダ州などの地域での復旧作業に伴い、建設業や派遣業の雇用が増えたためだ。
支出とインフレ
当局にとって雇用動向よりもはるかに重要なのは、消費者と企業の支出に関するデータだろう。9月の個人消費は自動車などを中心に大きく伸び、可処分所得に占める貯蓄の割合は0.4%に低下。第3四半期(7?9月)は0.7%と、四半期ベースの統計を開始した1947年以降で最低となった。
今回の利上げでFF金利誘導目標は2%となり、金融当局が物価指標として重視するエネルギーと食品を除いたコアPCE(個人消費支出)価格指数を明らかに上回った。9月のコアPCE価格指数は前年同月比1.5%の上昇。
金融当局者は、労働市場の緩みや余剰生産能力が吸収されつつあるなか、インフレ加速を抑制できる水準に短期金利を高めておきたい考えだ。原油高騰が財・サービス価格に波及してコア・インフレ率を若干上昇させるとみる一部当局者もいるが、賃金上昇をもたらさない程度の漸進的インフレである限り、当局はより迅速な利上げで対応する必要はない。
当局者の間では、景気の先行き懸念は根強い。企業の投資は増加しているものの、利益やキャッシュフロー(現金収支)の水準からみると、本来の水準までには回復していないし、雇用も引き続き控えめだ。
慎重姿勢継続
10日のFOMC声明は、好景気を自慢するには程遠い表現ながら、景気が9月のFOMC以降、持ち直したことを認めた。声明は足元の景気について、「生産の伸びは一部の推進力を取り戻してきたようだ」から「生産は緩やかに拡大しているように見える」に修正したほか、「雇用条件は緩やかに改善されてきた」から「雇用市場の条件は改善されてきた」に変更した。
声明はリスク評価については、前回同様、「今後数四半期にわたり、持続的経済成長と物価安定を達成する上で、上下方向のリスクはほぼ均衡していると認識している」との前回の表現を踏襲。運営政策方針を示す表現にも変化はなく、「基調的なインフレがなお相対的に低い水準にとどまる見通しであり、委員会としては緩和政策の解除を慎重なペースで実行する可能性が高いと判断している」とした。
断言はできないけれども、当局者の多くはこれまで、こうした表現は金利据え置きの可能性を排除していないと述べてきた。10日の声明で表現を変えなかったことは、12月の利上げ休止説を除外していないということだろう。
来月のFOMCの結果を決めるのは、経済データであり、当局者がそれをどう読むかにかかってくる。
原題:December Fed Rate Increase Still Depends on Data: John M. Berry (抜粋) {NXTW NSN I7015A07NBB5 更新日時 : 2004/11/11 14:19 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/commentary.html