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日本テレビ放送網は5日、渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長の保有と記載していた株式が、実際には読売新聞グループ本社の保有だったため、00年3月期から04年3月期までの有価証券報告書を訂正したと発表した。東京証券取引所は同日、「上場廃止基準にある虚偽記載に当たる」などとして、同社株を上場廃止の可能性があることを示す監理ポストに置いて審査を始めた。
日本テレビによると、71年から「読売新聞との親密性のシンボル」として、読売新聞が保有する株の一部を同社トップの名義にしており、渡辺氏名義株の配当や課税に関しては読売新聞が処理してきたという。西武鉄道の株主の虚偽記載をきっかけに東証から全上場企業に送られた「会社情報の適切な開示」を要請する手紙を機に社内で調べたところ、見つかった。
04年3月期の有価証券報告書によると、日本テレビの筆頭株主は8.48%の読売新聞グループ本社で、2番目が6.35%の渡辺恒雄氏になっている。訂正後は「渡辺恒雄名義の株について、実質所有者は読売新聞グループ本社である」との注記をつけ、今後はすべて読売新聞の保有として記載することを検討している。
日本テレビ総合広報部は「法律的には問題ないが、誤解を受けないよう訂正することにした」と話している。
一方、読売新聞東京本社広報部は、読売新聞が関東財務局に提出している大量保有報告書では渡辺氏の名義分も保有者・読売新聞社で報告している、と説明。今回の訂正は「大量保有報告書との不一致を訂正したもので、証券取引法の虚偽記載などには当たらない」としている。 (11/05 23:18)
http://www.asahi.com/national/update/1105/036.html