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財政制度等審議会(財務相の諮問機関)と財務省は4日、国の財政状況が現状のまま推移した場合、10年後には消費税率を21%まで引き上げるか、社会保障費や公共事業などの歳出規模をすべて3分の2に削減しなければ政府の財政再建目標は達成できないとする「中期財政試算」をまとめた。
8日の財政審合同部会で示す。
試算は、今年から実施された年金改革を加味したうえで、増税や社会保障給付の大幅削減などを行わない「自然体」で編成した場合の2014年度予算の状況を示した。
試算によると、2014年度の国の一般会計の歳出総額は、社会保障費の増額などで今年度より40兆円近く増えて約120兆円に達する。過去に発行した国債の利払いに使う国債費は35兆円超に倍増し、社会保障を抜いて最大の支出となる。しかし、国の税収やその他の収入は56兆円と、10兆円強しか増えない。
今年度は36兆6000億円だった財政赤字(新規国債発行額)は2014年度には62兆9000億円に拡大し、政府が黒字化をめざすプライマリーバランス(基礎的財政収支)の赤字額は今年度の19兆円から27・8兆円に膨れ上がる深刻な結果になっている。
増税なしにプライマリーバランスを黒字化するには、歳出のすべての項目を3分の2にする必要があり、公共事業費や地方交付税(交付金)は現在よりも2兆円以上削られる。歳出削減は行わずに全額を増税で穴埋めする場合は、消費税率を21%(国の取り分は税収の56%)にする必要があるという。
試算は、財政審の建議(意見書)を起草する委員の求めに従って、財務省が作成した。2008年度までの経済成長率などは内閣府試算に沿い、2009年度以降の名目経済成長率は2%、消費者物価は1%上昇する前提で行った。
中期的な財政試算は内閣府が毎年行っているが、国の一般会計の10年後の試算が示されるのは初めてで、これまでにない危機的な試算結果が、政府・与党内の議論を呼ぶのは必至だ。