10月25日（ブルームバーグ）：金融庁の五味廣文長官は25日午後の定例記者会見で、金融サービス世界最大手、米シティグループのチャールズ・プリンス最高経営責任者（ＣＥＯ）と同日に面談し、傘下のシティバンク、エヌ・エイ在日支店での重大な法令違反行為や、金融庁の行政処分など一連の問題について、真摯（しんし）に受け止めるとの謝罪あったことを明らかにした。

五味長官は、プリンスＣＥＯから面談で「関係する役職員の責任の所在を明確にしていきたい。その際、在日支店の利用者、取引関係者に十分な説明を行い、在日支店の業務の改善に全力で取り組み、早期に信頼の回復を図りたい」との発言があったことを明らかにした。

また、五味長官は、この面談でのやり取りについて「行政処分の内容を踏まえて、在日支店の業務の改善、再発の防止、信頼の回復が必要だが、そのためには、ニューヨークの銀行本部の経営陣による積極的な関与と支援が必要不可欠なことを忠告した。今後、最高経営責任者として、監督とフォローアップを継続して行うようお願いした」と説明した。

五味長官によると、プリンスＣＥＯは「日本で起きた事態は、シティグループの企業文化の問題であり、ガバナンスの問題であるというのが、自分の基本認識だ」と明確に示していたという。

金融庁は９月17日、シティバンク在日支店のプライベート・バンキング部門でマネーロンダリング（資金洗浄）の疑いのある取引など、重大な法令違反があったとして、丸の内支店と名古屋、大阪、福岡の３出張所の全業務を29日から１年間停止、来年９月30日付で認可を取り消すと発表。プライベート・バンキング業務の事実上の日本撤退につながる処分を行った。

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更新日時　: 2004/10/25 18:13 JST

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