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(回答先: Re: 律令制度、共産党独裁、そして思想(宗教) 投稿者 縄文ビト 日時 2005 年 2 月 03 日 17:53:22)
えーと、日本で小作農と呼ばれているのは明治以降の名称で、それ以前は
子作と呼ばれていました。読み方は同じですが、親(名主)に対しての
人間関係を指した言葉で、代々受け継がれるものです。子は今で言うとこ
ろの農業者ですね。親の仕事は農業共同組合です(自分の親戚が専業農家
ですが、GHQの農地改革まではこんな感じでした)。GHQの農地改革
があって、子がみんな親となったのは良いのですが、現在では区画の小さ
い農地に高い人件費がアダとなって、補助金なしでの農業が成り立たなく
なっていますが・・・。
短くまとめると、子→いなくなった、親→農家というところですね。地主と
小作という言葉は、どうやら外国の影響のようです。ブルジョワ・プロレタ
リアートという契約を通した階級関係は日本には無かったものです。日本の
人間関係は全て親・子の世襲関係ですね。
どっちが良いのかは分かりませんが、少なくとも江戸時代の日本では、外国式
の契約による人間関係はギスギスするので庶民に嫌われていたようです。何で
も親を通して丸く収めるのが良いやり方でしたから、当然の反応だったかも知
れません。このあたりは会社の人間関係に片鱗が残っているのではないでしょ
うか。終身雇用制という形態は、この親・子の古い伝統の上にあるのではない
かと思われます。なぜか英国の公務員にもこの考え方の終身雇用制が残ってい
ますね。ユーラシアの全く反対側にある島国にこの伝統があるのは、ちょっと
不思議です。もしかしたら島国根性とはこういうものかも知れません。誰か人
類学のえらい人、研究して下さい。
ギスギスするのが嫌い、では世界で通用しませんから、武器を取って野蛮人の
ごとく西の海の向こうに吠える態度も必要ですが、国内くらいは親・子で丸く
収まってもいいんでないの?という気はします。ただ、丸く収まってる中に踏
み込みたい商人はこのやり方嫌いですから、必ず壊してくるでしょうけど。