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(回答先: Re: 律令制度、共産党独裁、そして思想(宗教) 投稿者 縄文ビト 日時 2005 年 2 月 02 日 08:19:19)
>現代中国においても、土地は国家の所有であり、個人、企業は、土地を借用して利用します。国家のものであるからこそ、三峡ダム周辺の、100万人の移住、沿海部に発達する巨大都市の建設が、10年ほどで、可能なのでしょう。
この一件一つ取っても中国共産党は科挙エリートの党であって、プロレタリアートの党ではありません。生産手段を握っているのは、あくまで共産党員という少数の科挙貴族だと思います。経済的搾取による一切の負担はプロレタリアートに、経済成長による一切の利益は共産党官僚に流れます。共産党員というのは、法的に土地を持たずとも税という形で地主として振舞える訳です。現実の中国国家はプロレタリア独裁を掲げていても、決して近代的な思想・国家観で運営されている訳ではないのです。これは市場経済でもそうです。中国の労働者階級というのは、農村から流れてきた二級市民であって、今の先進国の労働者階級よりは16世紀のイギリスの労働者階級に性格が近いものととらえています。現在の中国はまだ決して資本主義の矛盾を解決し、労働者階級が生産手段を握る状態どころか資本主義国としても完成された形態ではないのです。労災が多発しながらロクな手当てもなく、民工に何の生活保障もなく、口先だけの社会主義を掲げる中国は、ようやくこれから法律を整備して本格的な資本主義国になろうとしている訳です。今はまだ帝政ロシアのような半農奴制半資本主義国家でしかないのです。さしずめツァーなきツァーリズムというべき、無頭無冠の帝国でしょうか。