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(回答先: 祖先神、自然神への信仰 前17C〜前770年:殷〜西周 (今岡大介) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 1 月 30 日 12:31:04)
イチャラパ エトコイキ ヒ タ 祖先供養の準備をする時は、その前に
メノコ ウタラ シト ネ ヤッカ 女の人たちは団子や
チポイエプ ネ ヤッカ アエプ 混ぜ煮などの料理を
ポロンノ カラ。 たくさん作ります。
(以下はアイヌ語を省略)
そして、食べ物を外に運び、幣場(ぬさば)のそばで、果実を割ったり干し魚を裂いたりして、辺りにばらまきます。
食べ物の魂は、先祖の所に行くと言われています。
ひいおじいさんや、ひいおばあさんたちは、先祖の所で暮らしているのだと言われているのです。
つね日頃、母は、おいしい料理を作った時は家の外に運び、
家の上手の方に行き、火を焚いて、料理の一部をばらまき先祖へと送ります。
ある日、私のおばあさんは夢を見ました。夢で自分の母親が混ぜ煮を食べたいというのです。
早速、おばあさんは混ぜ煮を作り、先祖の国へ送りました。
かつては、お椀や鉢が壊れても、ただ捨てられることはありませんでした。幣場のそばで送られました。
人が死んだ時も、その人が着ていた着物や使っていた物などが送られるのを私は見ました。
家が送られたのも私は見ました。家を送る時は、家の中にあるゴザや使っていた道具類は傷つけられます。
そして、家は燃やされ、家は先祖の国に送られます。
・・・
死んだ妹が私の夢に現われ、何かよい着物を私着たいと言いました。
そこで私は、妹の好きな着物を買ってきて、家の外で火を焚き、その着物を切って送りました。
私の妹は、祖先の所で、その着物を着て、きっと喜んでいることだろうと思います。
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『アイヌの智恵 ウパシクマ1』(語り:中山ムツ子、解説:片山龍峯、新日本教育図書株式会社)より。絵本ですが愚民党さんに読んでもらいたい本です。
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