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(回答先: 中国・渤海湾に巨大油田、国内消費量の80年分 投稿者 大輔 日時 2005 年 1 月 05 日 08:44:54)
大輔さんこんにちは!
渤海湾は以前から埋蔵量が多いとは聞いてはいましたが、中国の80年分の消費量とは恐れ入ります。
けれども大輔さんがいみじくもご指摘のように、掘削したあとの運搬貯蔵といった設備は渤海湾という不便な場所ですから、開発にコストがかかりすぎる。実は海底パイプラインの管理は大変なのです。しかも原油が重質油であったばあいには流動性が惡から保温装置などの設備も必要。
埋蔵される原油そのものはタダであるわけで、コストとはその掘削、運搬、貯蔵にかかる費用そのものですね。
中国原油は主に黒龍江省の大慶油田と山東省の勝利油田です。中国では今でもパイプラインがない地域には製油所までタンクローリーで原油を運んで、いるのです。タンクローリー一台は、せいぜい40KLくらいしか原油は運べない。中国の原油タンクは50000KL位のサイズのものが多いのですが、1250台の大型タンクローリーがパイプライン代わりに原油タンクに運んでやっと満杯なのです。ローリー車の燃料などを考えれば、相当高く売らねば「コスト割れ」になりますね。これが海辺の貯蔵タンクであれば、10万トン級タンカーで運べば、タンク2つ分くらいが一発で運べる。運びにくい場所と運びやすい場所によって、これだけ差が出る。金銭的にはすごい差でしょう。
今中国の南半分(正確には万里の長城以南)をテリトリーとする国有石油会社「中国石化SINOPEC」は大慶油田や勝利油田からの原油をあてにせず、主に中東からの輸入原油を利用しています。理由は中東の原油のほうが安価なのと、軽質油なので流動点が低くて扱いやすいからです。ですから中国国内でも国内原油は敬遠されているのです。(流動点32度という原油は、木綿豆腐より硬いからすぐ固まる)
渤海油田も丁度日本の秋田県で原油採掘を止めたように途中で挫折せざるを得ないかもしれません。(これは赤字事業だった)
さらに中国が今後石油をバンバン使い出すと........環境問題が深刻です。大気汚染のみならず、水質汚染、それどころか黄河は干上がってしまい極度の水不足。また砂漠化も深刻で10年以内に北京の郊外まで砂漠が押し寄せてしまうのです。環境問題を考えて石油の使いすぎを止めてもらわないと大変なことになる。