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(回答先: GAIA仮説【量子論と複雑系のパラダイム】「熱力学の法則に従えば、地球はとっくに平衡状態に達しているべき」 投稿者 エイドリアン 日時 2004 年 12 月 21 日 21:17:46)
★ 2000年暮れ、龍村仁監督の映画『地球交響曲/第四番』出演の予告上映会のために2度目の来日をした際、星川淳のインタビューに対してJ.E.ラブロックが答えた。
「”ガイア”は地球の皮膚みたいなもので、およそ地下に100マイル、上空に100マイルの厚さと考えればいい。」
「R.ドーキンスの”利己的な遺伝子”が不問に付される一方で、”地球は生物のように振舞う”とか”生きている地球”と言うと、生物学者たち全員を敵に回して闘うことになった。これはダーティ・ファイトだ。」
引用:ジェームズ・ラブロック インタビュー より
ガイア理論の場合は、仮説を理論に昇格させられる裏づけ証拠が少なくとも10ほど出てきています。
一つめはリン・マーギュリスによるもので、惑星の維持管理にバクテリア生態系の果たす役割がきわめて大きいこと。
二つめは、気候制御の主要メカニズムの一つとして、生物が助長する岩石風化による大気中からの二酸化炭素取り込みがあること。これは観測を通じて充分な確認ができています。
三つめは、海洋藻類が主要元素の循環にかかわっていること。とくにイオウ、セレン、ヨウ素などは、この生物介在の循環作用がなければ地表からほとんど消えうせていたでしょう。
次は、海面から放出される硫酸ジメチル(DMS)が雲の形成に深く寄与していること。これが気候におよぼす影響はとても大きい。実際いまでは、もし海洋藻類によるDMS放出で雲ができなければ、地球の気温は少なくとも現在より摂氏10度は高いだろうと考えられています。
その次がデイジーワールド(仮想惑星に黒から白まで明度の異なるヒナギクが生育するだけで環境条件が創発的に制御されることを示した画期的なシュミレーション手法)です。このモデルによって、システムが目的論とは関わり無く作動しうることがわかった。
つまり、だれかが先を見越して計画しなくても、自己制御メカニズムが働くということですね。
このモデルは、あらゆる方面で大躍進をとげてきました。最近、国際的に使われる大規模な気候予測モデルはその好例です。また現実の地球でも、熱帯雨林が白デイジーの役目、シベリアやカナダの北方針葉樹林が黒デイジーの役目を果たしているのではないかと考えられています。
(このことの:引用者注)大きな副産物は、環境を完全に無視して、生物種の競争だけで進化を説明しようとする生物学者たちの頑固な信仰が、まったく根拠を失ったことです。60年間も生態学的モデルを追究してきて、彼らが発見したのはカオス理論だけでした。
生態学的モデルに二種類の生物を入れたとたん、システムのふるまいはカオス(無秩序)と化してしまいます。しかし環境を含めれば、百種類の生物種を入れてもシステムは安定するのです。