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(回答先: 見方の一提示をしたわけです。 投稿者 月読 日時 2004 年 9 月 09 日 20:07:26)
君の気分を害したのなら謝る。すまん。
しかし、君は自分のアタマで考え、自分の言葉で意見を述べていたから、ワシは見どころがあると思うて叱咤激励したんじゃよ。
戦前・戦後を通じて、日本の歴史学を歪めてきたのは、右といわず左といわずイデオロギーであった。とくに戦後、唯物史観・階級史観の公式に当てはめて歴史を解釈しようとする怠惰な(思考において怠惰な)連中が、歴史教育を歪めてきた害毒には甚だしいものがあった。
願わくは、一切の色眼鏡を外し、虚心坦懐に、歴史的事実を見つめ直されんことを。
例えば、武士の中にも「半農半武」とでも言うべき人々がおった。元をたどれば、武士なんぞ皆、百姓だったんだから、農民の苦労は誰よりも知っておった。新しい農法や品種改良を推進したのは、大抵はそういう人々だったんじゃ。これを支配層か非支配層かなどという階級史観の公式で見ていると、歴史の真実相が曇って見えなくなる。日本の中小企業のオヤジ(社長)は、社員より長時間、工場で働き、自分が給料をもらえなくても、街金融から借りてでも社員には給料を支払う。会社が倒産すれば、オヤジは全資産を失い、あまつさえ個人的にも多額の負債を背負い込み、再起不能になる。果ては自殺じゃ。それでも、このオヤジを「資本家」と呼ぶ、アホな唯物史観の公式。なんにも真実相が見えておらんじゃろ。そういうことに注意を喚起したわけじゃ。
自分の目で資料(史料)を読み、自分のアタマで物を考え、自分の言葉で思想表現する。自分の全感覚を研ぎ澄まして現実に対峙する。それをまた内部にフィードバックする。そのように、より一層の研鑽を期待しておりますぞ。