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(回答先: 再掲:プーチン対オリガルヒ(AKAZUKIN) 投稿者 愚民党 日時 2004 年 9 月 07 日 20:14:29)
プーチンとメディアの攻防
北オセチア共和国の学校占拠事件に関するロシアのテレビ局の報道姿勢が批判に晒されている。
【ニューヨーク4日共同】4日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、ロシアの主要テレビ局が自国で起きた学校人質事件の報道に一様に消極的だったと批判的な記事を掲載した。
同紙は、ロシアではプーチン政権が政敵封じ込めのため主要テレビ局への情報統制を強めてきたと批判されてきたが、3日のテレビ局の動きでこの事実が明白になったと指摘した。
モスクワからの報道によると、ロシア公共テレビやロシア国営テレビは事件を手短に報じるだけで、通常の娯楽番組を放送。民放NTVも、ロシア軍特殊部隊と犯人側の戦闘が始まった際、ニュース番組として放送していたが、爆発や銃撃戦が激しくなると急きょ中継を取りやめ約20分間、米共和党大会などの海外ニュースに切り替えた。
NYタイムズは当然としても、時事通信によれば、同じく4日付でロシアの有力紙イズベスチヤまでが、テレビの報道ぶりをやり玉に挙げ、「ロシアのジャーナリストにとって恥辱だ」と批判していると言うのだから、一般国民の反発も相当なものと推測される。
そもそも1200人あまりの人質の数が、当初は350人程度と伝えられていた事から考えても、事件発端から相当の情報統制があっただろうと言うことは容易にわかる。
現在ロシアのテレビ放送の体制は、ロシア国営テレビ、第1チャンネルの国営2局と民放NTVの3大ネットワーク。
反政府系のTV6は2002年に債務超過を理由に解散し、その後TVSの局名で批判的な報道を続けたが、昨年6月に経営難で放送停止となり、国営テレビ系スポーツ局に変わってしまった。
元々は完全に独立系であったNTVも今や準国営企業のガスプロム傘下であり、3大ネットワークというと何だかアメリカ並みで格好良く聞こえるが、結局のところ一極体制と言う事だろう。
ロシアでは伝統的に、世論への影響力は新聞よりもテレビの方が強い。
エリツィンやプーチンが大統領になれたのも、当時オリガルヒ(新興財閥)の代表格だったベレゾフスキーが所有していた国営放送「ORT」、民放「TV6」が大きく世論を動かしたおかげと言われている。
プーチンを支持する若者団体「一緒に歩む人々」は、今年7月、政権に批判的な週間誌モスクワ・ニュース等数社に対し、「ウソの報道をしている」として各社前で抗議ビラを配る行動に出たが、これはTV界を事実上征服したプーチンが新聞業界に次の狙いを付けた兆候ではないかと考えられているようだ。
イズベシチヤはこうしたマスメディア統制の動きに当然ながら相当の危機感を抱いているはずであり、だからこそ異例の批判記事になったのだろうが、今後プーチンが活字メディアにどのような姿勢を取って来るのかが注目される。
September 05, 2004 i
http://akazukin.cocolog-nifty.com/nikki/2004/09/post_2.html