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ロシア学校占拠、約3百人を救出 遺体百人との報道も
ロシア南部の北オセチア共和国で起きた学校占拠事件で、ロシア特殊部隊は3日午後(日本時間同日夕)、学校内に突入、武装集団と数十分間にわたる銃撃戦の後、制圧した。ロイター通信などによると、人質になっていた生徒らのうち、少なくとも310人が救出され、近隣住民を含めた約400人が病院に運ばれた。また、人質が閉じこめられていた体育館からは、約100人の遺体がみつかったという報道もある。武装集団のうち5人は銃撃戦で死亡したが、一部は逃走したため、ロシア治安当局が周辺で厳戒態勢を敷き、行方を追っている。
1日午前、ベスラン第1学校で起きた今回の事件は、襲撃から約50時間後に、大きく事態が動いた。
3日午後1時すぎ(日本時間同日午後6時すぎ)学校付近で大きな爆発音が2回続いた後、激しい銃撃戦が始まった。
テレビ報道によると、ロシア特殊部隊が学校内の遺体を引き取りに校舎に近づいたところ、武装集団側が爆弾で攻撃をしかけたという。
間もなく、ロシア特殊部隊が次々に校舎内に突入。攻撃用ヘリコプターも飛来した。銃撃が続くなか、人質になっていた生徒が次々に建物の外に出てきた。大人も交じっていた。
一方、イタル・タス通信が伝えたところでは、爆発は特殊部隊が人質救出のため校舎の壁に穴を開けた際のものだったという。
学校のすぐ近くに設けられた現地対策本部は、銃撃戦の後、ほとんどの人質は生存していると発表した。しかし、特殊部隊が突入した際に、武装集団の女性が自爆し校舎の屋根が崩れ落ちたという情報があるほか、救出された人質の中には、成人男性の姿が見られないことから、多数の犠牲者が出ている可能性もある。
インターネット新聞「ガゼータ・ルー」は、人質の死者は最低でも150人にのぼると伝えた。事実とすれば、02年10月のモスクワ劇場占拠事件の犠牲者129人を上回る
一方、北オセチア当局者は、250人の生徒らが負傷して病院に運ばれたと明らかにした。重傷者もいるという。救出された子供の多くは、上半身裸の状態。蒸し風呂のような状態になった体育館の中で、暑さをしのぐためだったと見られる。中には血を流したり、意識を失ったりした状態で運び出される者もあった。報じられるけが人の数は、時間の経過とともに増加している。
銃撃や爆発音は、最初の爆発から断続的に1時間以上続いた。インターファクス通信によると、逃走した武装集団と特殊部隊が市街地で銃撃戦を行っている模様だ。一部が民家に立てこもっているという。北オセチアの警察当局によると、犯人グループのうち2人の女性は白衣で変装して現場の校舎から市街地に逃れようとしたところを見つかり、警察に拘束された模様だ。
また武装集団のうち20人前後がベスラン南方のウラジカフカス方面に逃走したという情報があり、主要空港、駅ターミナルが閉鎖され、内務省軍が厳重に警戒している。イングーシ共和国との国境も閉鎖され、ロシア連邦軍が厳戒態勢を敷いている。
人質の安全を最優先する方針を表明して、2日午後からのトルコ訪問を延期していたプーチン・ロシア大統領は3日、「我々の主要な任務は、人質の命と健康を守ることだ。人質解放に取り組んでいる我々の部隊は、この任務を遂行する」と述べていた。
2日に解放された26人の人質の一人、ザリナ・ザンダロワさん(27)はロシア紙コメルサントに対して、人質は当局発表の約350人を大幅に上回る約1500人と証言している。イズベスチヤ紙に証言した匿名の女性人質によると、武装集団はチェチェン人とイングーシ人を含むという。
3日朝から、現地の連邦保安局(FSB)当局者が犯人側との交渉を再開しており、北オセチア共和国のザソホフ大統領は3日、武装集団がチェチェンの分離・独立を要求していると述べていた。
北オセチアはロシア連邦を構成する共和国の一つ。同国北部のモズドクにはロシア連邦軍の対チェチェン軍事作戦の拠点が置かれている。
武装集団はチェチェンのロシアからの分離独立を要求しており、目撃者によると、チェチェン人のほか、離接するイングーシ人も含まれていたという。 (09/03 22:14)
http://www.asahi.com/international/update/0903/013.html