現在地 HOME > 掲示板 > 戦争58 > 454.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: イラク:「核兵器は既に廃棄していた」 ジャファル氏証言 (毎日新聞) 投稿者 彗星 日時 2004 年 8 月 12 日 10:44:22)
(7)終わりなき核保有への野望
http://www.sankei.co.jp/databox/iraq/column/hussein/hussein7_1.htm
[2002年12月05日 産経新聞朝刊]
◆アラブ支配へ製造目前
「サダム・フセインは大量破壊兵器を手に入れたいと熱望しているが、それはアラブ世界を完全に支配できるのは自分だけで、そのための必要な道具だと認識しているからだ」
イラクのフセイン政権下で核兵器開発に従事し、一九九四年に亡命し米国に定住した科学者、ハディル・ハムザは、自著『私はサダム・フセインの原爆を作っていた!』(日本語版・原題SADDAM'S BOMBMAKER)にこう記している。米国政府は、ハムザからイラクの大量破壊兵器開発に関する有力情報を多数得たとされる。
同書によれば、フセインは大統領就任(七九年)前の七一年、副大統領時代に原爆の製造着手を最初に命じた。イスラエルへの核攻撃用で、完成直前の九一年一月に湾岸戦争が勃発(ぼっぱっ)して計画は中断、原爆部品は秘匿されたという。計画は核実験場選定まで進んでいたという。
フセインの核保有の野望は、現在でも続いているようだ。
米中央情報局(CIA)が十月に公表した「イラクの大量破壊兵器計画」によると、イラクは特殊なアルミ製チューブを大量に購入し続けており、専門家らは核兵器製造用とみている。亡命したハムザら核専門家が残した技術の蓄積も多く、核兵器用の核物質を海外から入手できれば、「イラクは一年以内に核兵器を製造できる可能性がある」と警告している。
米国のイラク研究の第一人者であるローリー・ミルロイが書いた『サダム・フセインとアメリカの戦争』(日本語版・原題Study of Revenge)には、イラクの生物・化学兵器にまつわるおぞましい逸話が紹介されている。UNSCOM(国連大量破壊兵器廃棄特別委員会)の元査察団長が話したもので、九五年に生物・化学兵器の人体実験で囚人約五百人を使い、全員が死亡したというのだ。
また、ハムザの著書によればフセインらはイラク内の少数派であるイスラム教スンニ派だが、多数派のシーア派の囚人を使った生物兵器の人体実験は、八〇年代ごろから度々行われていたという。
イラクの生物・化学兵器開発は核兵器よりも早く進み、化学兵器はイラン・イラク戦争(八〇-八八年)やクルド人虐殺(八八年)などで現実に使われ、湾岸戦争前までには大量の生物・化学兵器を保有。一部は弾道ミサイルにも搭載可能な状態だったことが国連の調査で判明している。
イラン・イラク戦争では、マスタードガス、タブン、サリンなどさまざまな化学兵器をイラクが使用し、二万人以上が死亡、現在でも神経やがん、肺機能の病気などで苦しみ続けている犠牲者がいる。
湾岸戦争後の国連による査察で、生物・化学兵器製造施設の破壊や原料の廃棄が進められたが、民生用の化学工場などがすぐに軍事用に転用されてしまう危険性があり、CIAなどの報告では、生物・化学兵器ともに事実上保有し続けている可能性が指摘されている。
ハムザは自著の中で、経済制裁緩和や石油輸出収入の伸びなどの現状が続けばイラク経済が回復し、「サダムはいともたやすく原爆のゴールになだれ込むことができる。まさに悪夢の到来だ。できることなら、彼を排除すべきである」と警告している。=敬称略
(近藤豊和)
*******
関連
■フラッシュバック:『私はサダム・フセインの原爆を作っていた!』は嘘だらけ
http://counternews.blogtribe.org/entry-80488b56d011f6c0d21503a0d463620e.html