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(回答先: チェチェン泥沼、プーチン政権の悪夢拡大…旅客機墜落 (読売新聞) 投稿者 彗星 日時 2004 年 8 月 25 日 14:16:41)
【モスクワ=内藤泰朗】ロシア国内線旅客機二機が二十四日夜相次ぎ墜落した緊急事態を受け、そのうちの一機が向かっていた黒海沿岸の保養地ソチで休暇中のプーチン大統領は、即座にテロ捜査にあたる治安機関に「全面捜査」を指示。犯行声明は出ていないが、独立闘争をあきらめぬチェチェン独立派によるテロとの見方が強く、航空機までがテロの標的になったことに、ロシア政府は大きな衝撃を受けている。
旅客機二機の遭難は、二〇〇一年にニューヨークとワシントンを襲った9・11米中枢同時テロをほうふつさせた。専門家によると、ロシアでこれだけ大規模のテロを実行できるのはチェチェン独立派以外にない、とみられる。
チェチェン独立派は、劇場や病院、地下鉄などを攻撃対象にしてきたが、これまで警備や検査が厳しい航空機にまで及んでいなかった。航空機を標的にし、同時テロによって最大限の衝撃を狙う手口は、綿密に練り上げられた計画性をうかがわせ、国際テロ組織アルカーイダの事件への関与説もささやかれる。
国内線とはいえ、同時に二機の航空機テロを実行できる能力は、プーチン政権に衝撃を与え、政権のテロへの無防備を露呈させる結果となった。
チェチェンでは、五月のカディロフ共和国大統領暗殺に伴い、大統領選挙が二十九日に行われる。選挙妨害を狙う独立派武装勢力が二十一日にも首都グロズヌイの投票所や警察署などを襲撃、多数の死傷者が出るなど、緊迫した情勢が続いている。
プーチン大統領は翌二十二日、これを一切無視してチェチェンを電撃訪問。故カディロフ氏の墓に献花。その後、故カディロフ氏の息子ラムザン・カディロフ第一副首相と、親ロシア派の次期大統領候補として当選が確実視されるアルハノフ内相の二人を引き連れてソチに戻り、「チェチェン和平」を演出してみせた。
だが、その一方で、インタファクス通信は、ロシア軍が二十三日から二十四日にかけても、グロズヌイ郊外で独立派武装勢力の掃討作戦を行い、十二人を殺害したと伝え、和平への道がほど遠い現実があることが浮き彫りになった。
独立派指導者のマスハードフ氏も、「誰が新大統領となろうと実力で排除する」と強く警告。親ロシア派チェチェン人によって紛争を終結させるというクレムリンの和平戦略は苦境に追い込まれた形だ。
四年前の大統領選挙で対チェチェン強硬路線をぶちあげて世論の支持を得、権力の座を手に入れたプーチン氏だが、ロシアはこれから終わりのないテロとの戦いと向き合うことになる。
◇
≪ロシアで起きた最近の主なテロ≫
【2002年】
10月23日 南部チェチェン共和国の独立派武装勢力がモスクワの劇場を占拠、観客ら800人以上を人質に籠城。
26日、治安部隊が突入し、人質約130人死亡
12月27日 チェチェンの首都グロズヌイの行政府庁舎で自爆テロ、約80人死亡、150人以上負傷
【2003年】
5月12日 チェチェン・ナチェレチヌイ地区のロシア政府関連庁舎で自爆テロ。50人以上死亡、約200人負傷
8月 1日 北オセチア共和国の軍病院で自爆テロ、50人死亡、80人以上負傷
12月 5日 キスロボツク近郊で列車が爆破され、40人死亡
【2004年】
2月 6日 モスクワの地下鉄で爆破テロ、39人死亡
5月 9日 グロズヌイのスタジアムで爆発、カディロフ・チェチェン大統領が死亡
6月21−22日 武装勢力がイングーシ共和国内務省など襲撃、57人死亡
8月21日 チェチェン武装勢力がグロズヌイの警察署などを襲撃
8月24日 モスクワ南方と南部ロストフ州で旅客機2機がほぼ同時に遭難(時事)
http://www.sankei.co.jp/news/evening/26int001.htm