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(回答先: イワノフ国防相はプーチン大統領の側近中の側近で、後継者の最有力候補。 投稿者 2001 日時 2004 年 7 月 17 日 12:01:58)
露参謀総長に辞任説、国防相と“暗闘”
【モスクワ=古本朗】ロシアの軍部支配を巡り、セルゲイ・イワノフ国防相と水面下の暗闘を演じてきたアナトーリー・クワシニン参謀総長の辞任説が流れている。現実となれば、プーチン大統領の後継者と目される国防相が一応、軍の全権を掌握することになる。
インターファクス通信は14日、軍部筋の証言として、クワシニン参謀総長が近く辞任する見通しを伝え、ガゼータ紙(15日付)も既に辞表を提出した、と報じた。後任には、ユーリー・バルエフスキー参謀総長第1代理らの名が挙がっている、という。
イワノフ国防相は、2001年の就任以来、対テロ作戦などに適した機動的戦力構築を目指し、軍改革を進めた。これに対しクワシニン氏は、冷戦期型の戦力維持を唱えて抵抗。両者の暗闘が続いてきた。
クワシニン氏は、軍事評論家アレクサンドル・ゴリツ氏から政治誌「ジャーナル」(7月5―11日号)上で、「ごく簡単な概念ですら、文言にまとめて表現する能力を持たない人物」と酷評されるなど敵も多い。それが、97年から7年も参謀総長を務めて来た理由は、第2次チェチェン戦争初期の功績で、2000年の大統領選でのプーチン圧勝に貢献した点が大きい。
クワシニン氏が実際に辞めるかどうかは予断を許さないが、辞任説が流れる背景に2つの理由が考えられる。1つは、6月下旬にチェチェン武装勢力とみられる部隊が隣のイングーシ共和国へ攻め込み、警察官ら100人近くが殺された事件に関して、露軍の責任を追及する空気が強いことだ。
もう1つは、クワシニン氏が率いる参謀本部が、国防省の正規軍だけでなく、内務省や連邦保安局(FSB)などの武装部隊との連携行動を指揮する権限も手中にするなど、野心的な動きを強めていた点だ。「クレムリンは危険を察知し、軍部隊指揮のシステムを抜本的に変える決心をした」(ジャーナル誌)という。
国防相側は、国防法を改正して参謀本部から「軍部隊指揮」の任務を奪うなど、参謀総長の権限を大幅縮小し、外堀を埋めてきた。「軍内権力闘争の“不沈空母”」(政界筋)が本当に沈むか、内外の関心が集中している。
(2004/7/17/02:30 読売新聞 無断転載禁止)