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「人命の犠牲政策とらない」比大統領、国際批判かわす
【マニラ=中谷和義】フィリピンのアロヨ大統領は26日、国会で、5月の大統領選後初の施政方針演説を行った。
大統領は、イラク武装勢力の脅しに屈してイラク駐留部隊を撤退させたことについて「人命の犠牲につながる政策はとらない」と述べ、国際社会の批判を拒否する姿勢を強調した。
大統領は演説冒頭、「(人質となっていたフィリピン人運転手)アンヘロ・デラクルスは家に戻った。国民よ、おめでとう」と、部隊撤退を自画自賛。「見殺しにすれば、中東で働く150万人のフィリピン人の生命を危険にさらしていただろう」と述べ、部隊を撤退させるまでフィリピン人が次々に人質になっていた可能性があるとの独自の見方を示した。イラクでは比部隊撤退後、インド人らが人質になるなど、国際社会が懸念した「人質の連鎖」が起きているが、大統領は「国民を守ったことで(国際社会に)謝るわけにはいかない」と開き直った。
(2004/7/27/00:06 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040726id26.htm