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(回答先: イラク派兵批判が直撃 伊首相の与党後退(共同通信) 投稿者 下戸彩 日時 2004 年 6 月 14 日 20:31:39)
欧州議会選:
拡大EUに逆風の結果 投票率も史上最低
【ブリュッセル福原直樹】欧州連合(EU)の欧州議会選挙が10〜13日の間、EU各国で行われ13日夕から開票が始まった。14日午前11時(日本時間同日午後6時)現在の開票状況によると、独仏や新加盟国ポーランドなど主要国で、与党が敗退し、野党が大幅に議席数を伸ばす一方、欧州全体では前回(99年)同様、キリスト教民主勢力など、中道保守会派の「欧州人民・民主」が最大多数を占めるのが確実となった。また投票率は約46%で過去最低となった。
同議会の集計では、中道保守会派が732議席のうち275を占める見込み。次いで▽社会主義200▽自由民主・改革(中道リベラル)66▽緑グループ41▽統一左翼(左派)36−−など。「欧州人民」の勢力はほぼ前回通りだが、自由民主が1%議席を増やし、社会主義、緑と統一左翼は1〜2%の議席減の見込み。
各国別の政党得票率では、独で与党・社民党(22%)が野党キリスト教社会・民主同盟(45%)に大きく引き離され、歴史的な敗北を喫したほか、仏でも野党・社会党(30%)がシラク大統領らの率いる国民運動連合(17%)を降した。与党の不振はいずれも経済や雇用拡大の低迷などが原因とみられる。
また、ポーランドでも、有権者は経済改革の遅れや失業率増加などへの批判票を投じ、中道右派の野党・市民プラットフォームが28%で、与党・民主左翼連合(11%)を引き離した。一方、英国ではEU脱退を求める独立党が17%を獲得し、野党・保守党(28%)、与党・労働党(21%)の2大政党に迫る勢いを見せ、国民の反EU感情の高まりを示している。
一方、イタリアではベルルスコーニ首相の「フォルツァ・イタリア」が前回の25%から後退し21%だったが、同党を含め同首相を支持する中道右派3政党は計38%を獲得。これに対し中道左派「オリーブの木連合」は32%だった。
欧州議会はEUの「内閣」である欧州委員会の委員、委員長の承認権や、EU法案の審査権がある。
◇ことば=欧州議会
5月の欧州連合(EU)への中・東欧10カ国の新規加盟で、議席数は106増え732となった。任期は5年。今回の有権者数はEU加盟25カ国全体で約3億5000万人に上った。
EU予算案の承認のほか、EUの執行機関である欧州委員会の委員の任命承認・罷免権限を持つ。議員立法権はないが、国際協定などの一部重要事項について、欧州理事会(首脳会議)への拒否権を持つ。
原則として月1回、仏ストラスブールで本会議を開催。事務局はルクセンブルクに置き、議会の各委員会はEU本部のあるブリュッセルで開かれている。
人口に比例して加盟国に議席数が割り当てられ、選挙は比例代表制で行われる。英国、アイルランドを除いて、議員は国内議会議員との兼業が禁止されている。
発足は62年。79年から直接選挙による議員の選出が始まり、選挙は今回で6回目。
毎日新聞 2004年6月14日 18時47分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/europe/news/20040615k0000m030017000c.html