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ボリュームに「尊重度」比例? 君が代声量3段階評価
福岡県久留米市教育委員会が、今春行われた小中学校の卒業式と入学式で、君が代を歌う声の大きさを大・中・小の三段階に分けて調べていたことが二十九日、分かった。学習指導要領で「入学式や卒業式では、国歌を斉唱するよう指導する」と定めた文部科学省は「声の大きさの調査までは聞いたことがない」としており、「何の意味があるのか」との疑問の声も上がっている。
調査は、今年一月に学習指導要領の順守を求める請願が市民から市議会に出されたのがきっかけ。市議会教育民生委員会から要請を受けた市教委が、国旗掲揚の実態などを含め、市内の四十の小中学校を対象に実施した。各校長と式に出席した職員からヒアリングする形で行い、校長らには事前に「声の大きさを調べる」と連絡。声の大小の基準は示さず、校長らの「主観」が尺度となった。
この結果、卒業式では「大」が十八校、「中」十六校、「小」六校、入学式では「大」が十六校、「中」十九校、「小」五校だった。市教委は、「小」の各校に対し「ちゃんと歌わせるように」と指導し、調査結果を今月二十六日の市議会教育民生委で報告。市議からは「意味はあるのか」などの疑問が呈された。
プロの声楽家からも「君が代は大きな声で歌うような歌ではないし、音楽的にも意味がない」との指摘も出ている。市教委は「声の大きさは歌っている人数の尺度になり、指導要領が守られているかの判断材料になると考えたが、主観的と言われても仕方がない調査だった」としている。
■教育行政の指導力が低下 尾木直樹・法政大教授(教育学)の話
声の大きさが、国歌を尊重していることを示すという考えには、大きな飛躍があり、まったく主観的。百人が百人おかしいと思うような調査で、教育行政の指導力の低下を示している。また、「君が代」指導の徹底を求める一部議員や市民の声が高まり、政治的に追いつめられている教育行政の全国的な状況を浮き彫りにしている側面もある。
■教育現場での「君が代」
国は1958年、「儀式を行う場合、国旗を掲揚し、君が代を斉唱させることが望ましい」とした学習指導要領を告示。89年の改定では「入学式、卒業式などにおいて、国旗を掲揚し、国歌を斉唱するよう指導する」とし、98年には小学校の全学年で音楽での指導を盛り込んだ。
99年2月、「君が代」斉唱の徹底を求める教育委員会と、反対する教師の板挟みになった広島県立世羅高校校長が自殺。これを受けて政府は法制化を急ぎ、君が代を国歌と定める国旗国歌法が同年8月成立した。
今春には東京都教委が卒業式の「君が代」斉唱に立ち上がらなかった高校教諭ら約200人を処分した。
http://www.nishinippon.co.jp/media/news/news-today/20040530/news002.html