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ラムズフェルド長官の「拷問」容認メモ、公開へ
2004.06.22
Web posted at: 11:44 JST
- CNN
http://cnn.co.jp/usa/CNN200406220006.html
ワシントン(CNN) 米国防総省は21日、米グアンタナモ基地の拘束者取り調べにあたって、ラムズフェルド国防長官が過激な尋問方法を許可した文書を22日にも公開すると明らかにした。この内部文書は、ラムズフェルド長官自身が、国際法で禁止されている拷問を容認した証拠だと指摘されているが、国防総省は、厳しい取り調べ手法ではあっても拷問ではないと主張している。
国防総省関係者によると、公開される資料の中には、ラムズフェルド長官が2002年10月に署名した覚書が含まれている。この中で長官は、「water boarding」と呼ばれ、収容者を板にくくりつけて水に沈め、溺れさせられるという恐怖を与える尋問手法を、グアンタナモ基地において許可している。
国防総省筋によると、この手法は結局使われなかった。さらに2003年1月に同省法律顧問が、この手法は捕虜の待遇を定めたジュネーブ条約に違反すると指摘したため、同省は手法への許可を取り消した。
グアンタナモ基地の尋問担当者は、アルカイダ幹部と思われ、同時多発テロや今後のテロ計画について重要な情報源と見なされたサウジアラビア人モハメド・カータニ容疑者の尋問に、この尋問手法を使わせてほしいと上層部に許可を求めたという。ラムズフェルド長官の覚書は、手法を使っていい対象を特定していないが、実際に水攻めにして尋問する前には、改めて上層部に報告し許可を得るようにとしてある。
国防総省によると、カータニ容疑者への尋問では、この水攻めの手法を使う代わりに、20時間連続の取り調べを強行したり、頭髪を無理矢理そったり、イスラム教徒向けの食事でなく米軍用の食事を強制的に食べさせるなどしたという。
消息筋によると、ラムズフェルド長官が署名した別の内部文書は、収容者を連続4時間にわたり起立させる手法も許可。このメモに長官は「私は1日8時間立っている」と走り書きを添えているという。長官は座ることが嫌いなので有名で、国防総省の執務室には立ったまま作業のできる机が用意されている。
ラムズフェルド長官は18日、尋問手法として拷問は容認されるのかと質問され、「大統領も私も、拷問について、解釈などで言い抜ける余地はないと考えている。拷問ははっきり、ジュネーブ条約や米国の法律で禁止されている」と拷問の違法性を強調した上で、「人によっては、ふつうに受け入れられている辞書の定義とはまた違った意味で、拷問という言葉を使っている」と述べ、何が「拷問」に相当するかの解釈が人によって異なっていると述べた。
一方、CNNが入手した2003年3月6日付の国防総省機密文書では、司法省法律顧問の意見として、旧タリバン兵や国際テロ組織アルカイダ兵士の取り調べにおいて米政府は、拷問を禁止するジュネーブ条約の規定に縛られるものではないと、ラムズフェルド長官に報告している。