現在地 HOME > 掲示板 > 政治・選挙5 > 541.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: 天木直人・メディア裏読み 9月14日 反対8割の重み、知れば知るほど腹が立つ、経団連の試算 投稿者 天木ファン 日時 2004 年 9 月 14 日 12:22:13)
【天木氏】
「◇◆ 経団連の試算 ◆◇
経団連が13日財政再建の中長期シナリオを発表したと報じられている。そ
れによれば消費税率を15−16%に引き上げないと社会保障制度の改革はできな
いと言う。財政破綻が不可避だと言う。
冗談じゃない!
増税より前に、何故歳出カットを言わないのだ。何故天下り先の公益法人、
特殊法人削減、公務員削減を本気で行おうとしない小泉改革のイカサマを指摘
しないのか。
そう思って新聞記事を読んでいくと、増税も歳出削減もしない「非改革」の
場合、歳出削減だけする場合、両方同時に進める改革案の場合など、4種類ぐ
らいのケースを想定した上で一番現実的な財政改革が消費税16%のアップであ
ると言うのである。
やはり結論がおかしい。収入を上げれば問題が解決するのは当たり前である。
それを続けてきたから1千兆円の赤字になったのではないか。
入るものがなくなれば節約するしかないというのが我々国民の生活の原則で
ある。増税しないでどこをどう節約するのを考えるのが政府、財務省の仕事で
はないのか。今はそれ以外の仕事は一切しなくてもいいのである。」
新聞記事だけではなく原資料も読んで欲しかったが...
天木氏は経済論理をほとんど理解していないようだ。
キャリア官僚や“高級公務員”の俸給削減レベルの歳出カットや「天下り規制」はやるべきだと思っているが、熟慮しない歳出カットは、供給活動を減退させ失業者を増加させることになる。
それはともかく、いちばんの問題は、「やはり結論がおかしい。収入を上げれば問題が解決するのは当たり前である。それを続けてきたから1千兆円の赤字になったのではないか。」の部分である。
収入(歳入)を上げる政策を採っても歳入が増加する保証もなければ、財政問題が解決に向かう保証もない。
歳出をカットすれば供給活動が減少し、税収増加とりわけ消費税でそれを実現しようとすれば家計消費(需要)が減少する。
消費税問題だけを取り上げても、消費税率をアップしたからといって税収が増加する保証はないのである。
(実質消費が減少し、それがトリガーとなって失業者が増加したり投資が減少するからである。所得税・法人税・社会保険料などの収入が減れば、消費税アップ効果はなくなるということ)
「1千兆円の赤字になった」のは、経済金融政策の誤りもあるが、主たる原因は徴税可能なところから徴税しないで政府部門が借り入れに頼る赤字財政支出に励んできたからである。
収入を上げないで支出だけを増加させて(維持して)きたから、1千兆円もの公的債務を積み上げることになったのである。
「入るものがなくなれば節約するしかないというのが我々国民の生活の原則である。増税しないでどこをどう節約するのを考えるのが政府、財務省の仕事ではないのか。今はそれ以外の仕事は一切しなくてもいいのである。」は正論に聞こえやすいものだが、家計と政府部門を一緒くたに見るのは誤りである。
歳出は、それが「供給活動=需要」を支えるものとの理解を基礎に、何を削減し、何を増やすかを考えなければならない。
増税も、増税をする対象、減税をする対象を常に考える必要がある。(グロスの税収は同じでも、徴税の在り方で国民経済は変わっていく)
財務省がやるべき仕事は、政府部門が国民生活の維持向上にどこまでの役割を果たすのかという大枠の構想を叩き台として提示し、それを基に、歳出配分と税負担のあり方を提案することである。
★ 財政問題
『【財政問題】責任のツケをダブルで国民に回し、自分たちだけは有能なフリができる条件をつくろうとしている政府(財務省)』
( http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/792.html )
『【財政問題】所得税の“二重納付”問題:税金を所得源とする公務員が納付する税金の意味:「三位一体改革」の虚妄』
( http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/796.html )
『【財政問題】消費税の“二重負担”問題:国産自動車購入で負担する消費税は国庫ではなくメーカーの懐へと消えていく!』
( http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/826.html )
★ 関連スレッド
「財政健全化、歳出50%カットか増税・経団連が将来予測 [日本経済新聞]【相変わらずとんでもないモデルで予測(笑】」
http://www.asyura2.com/0406/hasan36/msg/706.html