現在地 HOME > 掲示板 > 政治・選挙5 > 517.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
9月13日 ◇◆ 小泉首相の外遊 ◆◇マハティール首相健在なり ◆◇サマワが危ない ◆◇
◇◆ 小泉首相の外遊 ◆◇
今日13日の夜から小泉首相は10日間の外遊を行うという。なんでも歴代の
首相の中でもっとも頻繁に外遊する首相であるらしい。それもいいだろう。総
理自らがわざわざ出向くだけの仕事をしてくるのであれば。高負担にあえぐ国
民の税金を使ってまで外遊するのだからそれにふさわしい仕事をしてくるので
あれば。ところが今回の外遊の日程を新聞で知って驚いた。まともな仕事は17
日の日墨首脳会談と21日の国連演説、その前の瞬間をとらえたブッシュ大統領
との会談しかない。
さらに驚いたのは、日墨首脳会談の目玉である自由貿易協定の署名が、交渉
がまとまらずに見送られたことである。12日の新聞に外遊日程の詳細に出てい
た。事前に外務省が配布したものなのであろう。17日には日墨首脳会談、自由
貿易署名式とある。ところが同じ日の別の新聞の経済面には、「対ブラジルは見
送り」という見出しの記事が踊っていた。
それによると政府は11日、小泉首相の中南米訪問にあわせて検討していた
ブラジルなど南米共同市場(メルコスル)との自由貿易協定入りを見送る方針
を固めたという。農産物の輸入急増を恐れた農林水産省が反対したからだ。
よくあることである。首相や閣僚が外遊する時は必要があるから行くのでは
なく、行くから何かお土産をつくれというのである。そして総理のお土産が役
人の権限争いで実現しなかったという話である。
つまらない外遊である。それにもまして役人にまでなめられた総理の外遊日
程づくりである。
◇◆ マハティール首相健在なり ◆◇
12日付の朝日新聞の同盟経済という欄で、久し振りにマハティール元マレー
シア首相の発言を読んだ。周知のように欧米を相手に対等に議論を挑み、アジ
アのナショナリズムを訴え続けたマレーシア近代化の父である。私はかつてマ
レーシアの日本大使館に勤務していた時、全盛時代のマハティール首相の指導
力を目の当たりにして、これが政治家なのだと感動を覚えたものである。
そのマハティール首相がつぎのように述べていたのが印象深かった。
日米の理想的な関係を問われたマハティール首相は答えるのである。
「・・・私はイラク攻撃に正当性はないと思う。日本は『攻撃すべきではな
い』と助言すべきだった。英国でさえ米国に助言しようとした。英国が日本と
同じ意見で、さらにフランスとドイツも同じ意見だったら、米国は聞く耳を持
ったかもしれない。日本が米国に意見を言わずに米国の決めたことを支援する
という関係は一方通行の関係だ。それは友人の関係とはいえない。・・・」
マハティール首相の言うとおりだ。あの時英国のブレア首相は必死になって
ブッシュ大統領に国連の合意がみられるまで攻撃しないように説得を試みた。
その経緯を私は「決断の代償―ブレアのイラク戦争」(山本浩著、講談社)を読
んで知った。ブッシュの単独攻撃をとめることはできず、結果的にブレアは英
米単独攻撃という代償を払わねばならなかったが、少なくともブレアは自らの
信念と政治生命をかけてブッシュを説得しようとした。
それにひきかえ我が小泉首相は何をしたというのか。根拠のない強弁を日本
国民相手に繰り返していただけではないのか。世界に何一つ自らの考えを発信
する事をしなかった。日本の考えはまったく伝わらなかった。マハティール首
相の言うとおり、ブッシュの誤りを何の考えもなく賛成したのは、結局日本の
首相だけだったのだ。この事実だけが世界に残った。悲しいことだ。
◇◆ サマワが危ない ◆◇
13日発売の週間大衆9月27日号に、自衛隊のサマワからの撤退に小泉首相が
ただ一人反対しているという記事が出ていた。周知のようにサマワの情勢は日
を追って危険になってきている。相次いで撃ち込まれる迫撃砲は戦争そのもの
に使われる軍用迫撃砲であり射程距離は4キロもあるという。その気になって
宿営地に向けられれば大きな犠牲は避けられないとみられる。さすがに政府与
党も防衛庁も撤退を真剣に考えている。心配している。
ところが小泉首相ただ一人これに抵抗しているらしい。ある閣僚経験者が言
った。「・・・小泉さんはサマワ自衛隊の実態には関心がない。迫撃砲が何度も
撃ち込まれても、届いてないからいいんじゃないかだからね。・・・首相の関心
はブッシュ大統領が必要としているかどうかだけ。・・・」
首相側近も認めているという。
「今の総理に自衛隊撤退なんてとても言い出せないね、意見する奴は皆クビ
だという雰囲気だね。」
なんという傲慢な首相になってしまったのか。自制心のない男に長い間権力
を持たせるとこうなるという見本である。それにしても情けない政治家、官僚
である。日本国民もである。
http://homepage3.nifty.com/amaki/pages/ns.htm