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9月5日 ◇◆ これでは日本は本当の軍事国家になってしまう ◆◇ラストサムライの公約 ◆◇彼らにこの国の政治を任せられるのか ◆◇
9月5日―メディア裏読み
◇◆ これでは日本は本当の軍事国家になってしまう ◆◇
産経新聞の9月5日付けの特集記事「問われる日米同盟の本質」を読んで、このままでは本当に日本は軍事大国になってしまうと思った。これは憲法改正をすべきかどうかといった議論そのものが馬鹿げてみえるほどの軍備拡張の既成事実化である。
今年の三月に「イージス艦四隻を10月以降日本周辺に配備する」という方針が米海軍から海上自衛隊に伝えられたという。うち二隻が常時日本海で北朝鮮の中距離弾道ミサイルに睨みを利かせ「監視」と「追尾」にあたる。さらに来年2月にはイージス艦発射迎撃ミサイルの試射が予定されそれが成功すれば「迎撃」能力を備えたイージス艦を追加配備するという。米国が今後二年間で175億ドルを投じて進めるミサイル防衛の初期配備の一環である。
米国は、日本とそこにある米軍基地を護りたいのであろうが、それ以上に日本を飛び越えて米本土とハワイなどへ向けられる弾道ミサイルを阻止したい。そうした弾道ミサイルを自衛隊が迎撃することは集団的自衛権の行使に抵触するかしないかという日本国内の論議が出てくる。そこでイージス艦を配置する事で事実を先行させるのだ。
日本政府は平成23年度をめどに1兆円近くかけてイージス艦に配備する迎撃ミサイルや地対空誘導弾ミサイルなどのミサイル防衛システムを米国から買わされる。来年度にはハワイ沖で日米共同の迎撃実験を行う。
こんなことが国内的な議論なしに既成事実として米海軍と海上自衛隊の間で進められているとは!「発射された弾丸をピストルで撃ち落すより難しい」といわれるミサイル防衛システムに苦しい国民生活を犠牲にして1兆円も支出してよいのか。
北朝鮮から弾道ミサイルが発射されれば「7分から10分」で日本に着弾してしまう。その間に安全保障会議や閣議を開くのは不可能だから、武器使用権限を首相、防衛長官に事前に付与しておこうとする法案が検討されているという。そんな防衛策はいくら予算をかけても、いくら防衛ミサイルシステムを高度化しても万全にはなりえない。不安はなくならない。もっともっとということになる。限りない軍備拡張となる。そんなことよりも北朝鮮がミサイルを日本に向けることがないような二国間関係を構築する外交努力こそ必要なのだ。
軍備と言うものはそれをまかされている軍人がどんどんと拡張していくものだ。シビリアンコントロールなるものは余程の政治的抑制がない限りそれ自体踏みにじられる。現に今日の日本は急速にシビリアンコントロールがなくなりつつある。憲法論議などをしている間にも軍備拡張が米軍と自衛隊の間で急速に既成事実化しつつあることを我々は憂えるべきなのである。
◇◆ ラストサムライの公約 ◆◇
9月5日の毎日新聞に玉置和宏氏の小泉首相の公約に関する論説があった。あまりにも言いえて妙なので抄訳を引用する。読者はどう思って読まれるか。
「小泉純一郎首相が一番輝いていたのは自民党をぶっ壊すという三年半前の発言ではない。私たちが新鮮さを持って受け止めたのは国債発行枠30兆円以内という財政公約をした時である。・・・思えばバブル崩壊の92年以降、歴代の宰相は減税と公共事業という無為で子孫に増税を強いる策しか実行に移さなかった。・・・それに対し真っ向からその思想を否定し30兆円以内を叫んだのが小泉首相だったのではないか。当時ラストサムライここにありの感があったほどである。しかしその情熱は首相の座の居心地のよさで消えうせてしまったようだ。・・・もし来年度も36兆円の国債発行枠を許すならお前はうそつきだと罵られても仕方がない。・・・8年間大統領を務めたクリントン氏は公約どおり巨額な財政赤字を黒字にして大統領の職務を去った。小泉氏はあと二年で何を残して去るのか。日本銀行の金庫に国債を山積みにして逃走するのなら彼の前の宰相たちと同じである。財政は規律とやせ我慢という糸で武士道とつながっているのだ。」
◇◆ 彼らにこの国の政治を任せられるのか ◆◇
松下政経塾の創立25周年記念シンポジウムが4日都内で開かれたらしい。同塾OBの自民党逢沢一郎外務副大臣や民主党の野田佳彦、前原誠司両氏らが参加し与野党の枠を超えて祝ったと言う。同塾出身の国会議員は現在自民8人、民主21人の計29人。神奈川県の松沢成文知事や横浜市の中田宏市長ら地方政界にも数多く政治家を出しているらしい。
しかし彼らの求める政治思想とは何か。この国を導いていこうとする理念は何か。自民党と民主党にしか進出していないのはなぜか。自民党の枠がなかったので自民党から出たといわれる議員が多いのはなぜか。民主党のなかで保守的グループを構成しているのはなぜか。松下政経塾の同窓を誇りに思うのであれば、いっそのこと松下政党をつくってそのマニフェストを国民の前に提示したほうが政治家の真価を問うことが出来ると思うのは私一人ではあるまい。
http://homepage3.nifty.com/amaki/pages/ns.htm