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(回答先: 付属池田小事件:宅間死刑囚の死刑執行 判決確定から1年 [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2004 年 9 月 14 日 12:29:10)
付属池田小事件、宅間死刑囚に刑執行
大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)の児童殺傷事件で、殺人罪などで死刑が確定した宅間守死刑囚(40)が14日、大阪拘置所で死刑を執行された。
宅間死刑囚は昨年9月に控訴を取り下げて死刑が確定しており、確定からわずか1年足らずでの死刑執行は極めて異例だ。宅間死刑囚は刑の早期執行を望んでいたという。この日は熊本県内などで暴力団組員3人を殺害した島崎末男死刑囚(59)も福岡拘置所で刑を執行された。死刑執行は、昨年9月以来で、野沢法相のもとでは初めて。
宅間死刑囚の1審公判を担当した戸谷茂樹弁護士によると、14日午前9時半過ぎ、大阪拘置所から宅間死刑囚の妻に同死刑囚の死刑を執行したことを伝える連絡があった。宅間死刑囚は最近まで戸谷弁護士に、死刑の早期執行を求める裁判を起こすよう強く要望し、同弁護士が断ると、別の弁護士を紹介してほしいと頼んでいた。
宅間死刑囚は2001年6月、付属池田小に侵入し、包丁で児童8人を刺殺、教諭を含む15人に重軽傷を負わせたとして殺人罪などに問われた。
公判では、宅間死刑囚の刑事責任能力が唯一の争点となり、大阪地裁は昨年8月、2度の精神鑑定が完全な責任能力を認めたことなどを重視して死刑を言い渡した。宅間死刑囚は、判決前から「無駄に生きたくない」と控訴に反対の意思を示していたが、弁護団は本人の同意がないまま控訴。同9月、本人が控訴を取り下げて刑が確定していた。
控訴取り下げの際、弁護士にあてた手紙に「3か月以内の死刑執行を望む。刑訴法では死刑は6か月以内に執行をとなっているのだから、法は順守すべきだ」と記した。大阪拘置所に在監中だった昨年12月中旬には、支援者の30歳代の女性と獄中結婚していた。
一方、暴力団組長だった島崎死刑囚は1988年3月、組員らに指示し、1億円の生命保険に加入していた組員(当時44歳)を大分県内でがけから突き落として殺害。この事件の口封じのために元組幹部(同53歳)と元組員(同59歳)の2人を絞殺し、宮崎、熊本両県の山中に埋めるなどし、99年3月に死刑が確定していた。
アムネスティ・インターナショナル日本などによると、死刑確定から執行までは7、8年かかるのが通例。2002年9月に執行された2人は、確定から4年余りでの執行で、異例のスピード執行と指摘された。宅間死刑囚のケースはこれよりさらに早期の執行で、ここ10年間で最短という。
◆大教大付属池田小事件=宅間死刑囚は2001年6月8日午前10時過ぎ、出刃包丁を持って、大阪教育大付属池田小学校に校門から侵入。1階テラスから校舎に入って1、2年生の4教室を襲い、児童8人を刺殺、教諭2人を含む15人に重軽傷を負わせた。2003年8月28日、大阪地裁で死刑判決を受けた。弁護団が控訴したものの、同年9月26日、宅間死刑囚本人の控訴取り下げによって刑が確定した。
(2004/9/14/14:36 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040914i205.htm
宅間死刑囚、早期執行は特殊事情を考慮か
異例の早期執行の背景には、遺族の厳しい処罰感情のほか、宅間死刑囚自身が強く早期執行を望んでいた点が挙げられる。
刑事訴訟法では、死刑執行は判決確定から6か月以内に法相が命じなければならないと規定。しかし、誤判の恐れや人道的な観点から死刑廃止論も根強く、近年は法相が死刑執行指揮書に署名せず、3年余り執行がない時期もあった。死刑廃止団体によると、確定から執行まで7、8年程度のケースが多く、短いと指摘されたケースでも4年余りだった。
今回の執行について、法務省幹部は「事件の重大性や遺族の感情、社会に与えた影響などを総合的に考えた結果」としている。
宅間死刑囚の場合、厳しい遺族感情が考慮されたことは間違いなく、識者らも「事案が事案だけに法務省は社会感情を考慮して早期執行に踏み切ったのだろう」(福島章上智大名誉教授)とみている。
さらに宅間死刑囚は弁護士による控訴を自ら取り下げ、弁護士には早期執行を求める裁判を起こすよう要求していた。死刑執行にあたり、考慮されることの多い再審請求もしていなかった。
こうした特殊事情を踏まえた早期執行だったとみられ、現在、60人に上る死刑確定囚の刑執行に直ちに影響が及ぶとは即断できない。(藤田 和之)
(2004/9/14/14:59 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20040914ic08.htm