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(回答先: ↓レスすると削除できなくなるので新規投稿にしました。(何ゆえIT板?このままで他板にリンクでもokですか?) 投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 11 月 15 日 07:26:00)
バルタン星人さん、はじめまして。以下の内容をIT板で貼ったつもりが間違えてしまいました。
他板にリンクでもokだと思います。
政治状況とコミュニケーションの変化
宮台氏曰く、オイルクライシス以降、福祉を支えるような財政的余裕はなくなったが、その時に民主党がどのように自らの支持基盤を維持していくのかが重要な問題とのこと。政治献金を見ても共和党は大企業や自営業者による献金が主であり、民主党は組織労働者・組合の献金が主になっているとのこと。アメリカは組織労働者は1600万人と言われているが、産業構造の変化により自営業者が増えている状況で、組織労働者が減り自営業者が増えれば民主党支持者が減り共和党支持者が多くなることを意味するとのこと。
アメリカの共和主義は血縁関係か結社による理念的つながりを重視してそれを守る者たちが共生するイメージとのこと。昔はこのような共和主義者は国家の介入を嫌ったはずだと思われていたが、アメリカでは80年代のネオリベラリズムの時代から国家を排除した自助努力が重視される反面、逸脱的な現象に対しては国家が断固たる措置をとるようにシフトしていった。あるベースを固めた人間だけが自由に振舞ってよい、多様な者たちが共生することも可能ではあるが、ベースにあたることを合意していない連中は断固排除しなければならないとし、昔であればグラスルーツを重視し国家による介入を批判する立場であるはずの共和主義者たちが、自分たちのベースが脅かされていると感じてその面においては国家の介入を待望するようになっていると考えられるとのこと。
民主党が支持基盤を失っていく中で、どのようにリカバーしていくかというときにメディアの問題が大きくなるとのこと。インターネット化がすすむと市民メディアやが出来上がっていくので市民のリベラルなアクティビティが上がっていくという観測があったが、実際に起こっていることは逆で、ネットコミュニケーションの類は摩擦係数の低いコミュニケーションを指向しがちになり、どのマイノリティたちも自分の仲間をネット上で見るけることができ、自分にとってノイジーなファクターを切り離したところでコミュニケーションを維持できるということがどこの国でも起こっているとのこと。リアル・ワールドを生きている場合では必ずコミュニケーション上のノイズには感じられずに入られない人間たちがネット上のピュアなコミュニケーションに傾斜していくということが考えられるとのこと。
一般にIT化が進み交通が便利になりいろんな人間が混ざっていくような状況が展開していけばいくほど、実はノイジーなものに触れないでコミュニケーションできるような環境が拡がっているとのこと。違うメディアに触れれば事実情報や違った価値観に出会えるのに、それがわかっていながら遮断して心地よい情報の蛇口だけをひねって世界観を構築していくという、自分に居心地のいい仮想現実を正統性のあるメディアを使いながら構築したり維持したりできるようになっているとのこと。
こういうときに民主党はあらたな戦略を出さないと市民政党として復活できない。これは日本の民主党も同じ。アメリカの民主党と同じような活動をしていると同じように右傾化している人も取り込めず、ネットの中で活動している人もとりこめないということが起こるのではないかとのこと。
http://d.hatena.ne.jp/kwkt/20041109#p2