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「大衆は蒙昧」なのではなく、むしろ覚醒しすぎて醒めきっている
http://www.asyura2.com/0406/idletalk11/msg/950.html
投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 11 月 04 日 01:50:43:akCNZ5gcyRMTo
 

(回答先: ありがたく読ませていただきました。 投稿者 haru 日時 2004 年 11 月 03 日 00:39:47)

haruさん どうもです。

>その後の自己レスは、煽動的であったと自戒いたしましたが。
真ん中高めの棒球のはずがないと思って見送ろうとしたら、やっぱりワン・バウンドするようなフォークボールでしたね。(笑)とりあえず「当てる」ことだけ考えたのですが、ラインの内側に転がったようです。

>ソビエト崩壊後にも使用されていること、
>人や団体を色分けするのに有効な表現であるのか等、
原因でもあり結果でもあるのですが世界の1/3を覆った「社会主義圏」が崩壊したことで外部がなくなった、世界は急激に閉じようとしていると思います。残された最大の外部というのがイスラム圏なのではないでしょうか。
たとえ根拠のないものでも「明日は今日よりきっと良くなる」と信じられればこそ実現手段としての国家(自由主義的改良主義)やその「尻押し」としてそれを促進させると思われた左翼にコミットするというのがありえたわけです。今や「明日は今日より間違いなく悪くなる」というのが誰の目にも明らかであり国家がその事態に無力であることが晒されてしまった以上、「尻押し」としての左翼が真っ先に失効するのは、ある意味で自明です。
「大衆は蒙昧」なのではありません。むしろ覚醒しすぎて醒めきっているのかもしれません。
ニセQ君への手紙【3】
http://www.asyura2.com/0411/lunchbreak4/msg/127.html

前レスの「ヴァリャドリード会議」ではありませんが行為に先立つ一意的に「正しい立場」などというのは既にあり得ないのでしょう。左翼、右翼が死んだとすれば「中庸」というやつも、あるいは「今度こそ本物」と雲霞の如く湧き出る香具師も同じように死んだことになります、しかし本当に「死んだ」のでしょうか。
何かと評判の悪いスーザン・ソンタグですが「内戦が始まるまでユーゴのモスリム達はニューヨークのユダヤ人と同じくらい『不信心』だった」と言っていました。さらに「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」からマルクスの台詞を引用すると

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--略--
人間は自分自身の歴史をつくる。だが思う儘にではない。自分で選んだ環境のもとでではなくて、すぐ目の前にある、あたれられ、持ち越されてきた環境のもとでつくるのである。死せる全ての世代の伝統が、夢魔のように生ける者の頭脳をおさえつけている。またそれだから人間が、一見、懸命になって自己を変革し、現状をくつがえし、いまだかってあらざりしものを作り出そうといているかに見えるとき、まさにそういった革命の最高潮の時期に、人間はおのれの用をさせようとして、こわごわ過去の亡霊どもを呼びいだし、この亡霊どもから名前と戦闘標語(スローガン)と衣裳をかり、この由緒ある扮装と借り物のせりふで世界史の新しい場面を演じようとするのである。
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「古い衣裳」の持つ機能の一つは「敵を名指しする効果」にあります。これは行為にある種の「力」を与えるという点で、極めて危険であり魅力的なものでもあります。
「古い、今や無効」と唱えても現実が変わるわけではないように、ある概念は積極的に引導を渡さない限り消えてなくなるわけではないと思っています。

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