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(回答先: あしらさんへ 「Re: 利潤と付加価値」でさらに質問させてください。 投稿者 オニオン 日時 2004 年 11 月 08 日 20:45:36)
オニオンさん、どうもです。
【オニオンさん】
「【経済学的な利潤は、投下した資本に相当するお金を預金して得られる利息を考慮し、会計基準の利潤のうちそれを超える部分と考えられているようです。
(10億円を保有していて、利子率5%で5千万円の利息が得られる経済状況なら、事業を行ったときは5千万円超の利潤を上げなければ利潤とは言えないというシビアな考え方です。利息の性格(事業で上げた利益から支払われるもの)を考えたとき、利子率を超える利潤率でなければ利潤とは言えないというのはそれなりの意味があります)】
とあるのですが、この事はどういった意味なのでしょうか。これを読んで何となく考えたのは、僕が事業主なら見込み利潤が銀行預金にて得られる利息より低ければ、その事業に手を出すことは無いだろうな、という位の事なのですが、多分これとは別の意味ですよね。」
オニオンさんが書かれている意味で、昨今の経済学者は利潤は利息を超える部分と考えているようです。
私は、事業は利潤のためだけに行うものとは思っていないので、金融利得との比較で利潤を考えるのは金融主義的な基準だなと思っていますが、経営に直接関わらない株主はその基準で投資判断をするでしょうね。
(本田宗一郎氏的な人なら、生活できるお金を稼ぎながら好きなバイクが造れるのならそれで十分という思いが基礎にありながら、それを持続的に実現するためには赤字は避ける必要であり、“夢のバイク”を造れるようになるためには利潤を上げる必要があると考えると思っています)
【オニオンさん】
「もう一つ、【GDPの33%〜35%は利潤(但し支払利息を含む)で占められていることになります。】
以前あっしらさんは利潤の真の要因は貿易(経常)収支黒字のみと仰っていられましたが、日本の経常収支黒字は14兆円程度っだったと思います。そうするとGDPの額をあっしらさんの説通り300兆円ほどとしても、GDPのうち100兆円ほどは利潤と言うことになり、、、ちょっとこんがらがってしまいました(笑」
ここでいう利潤は、GDP統計の「営業余剰+資本減耗」(02年度で187兆円)に相当するもので、労働分配(雇用者報酬)以外のものです。
営業余剰は、利払いを通じて銀行員の給与や預金者の受け取り利息になったり、配当を通じて企業や家計の所得にもなるものです。それらの相当部分は消費に向けられ、減価償却や内部留保などで貯蓄に回された部分も、貸し出しや国債引き受けを通じて投資や消費に使われます。
逆に言えば、営業余剰そのものが、営業余剰を生み出す需要をつくっているとも言えます。
営業余剰がどういう経路であるかは別としてきちんと使われていれば、名目GDPが縮小することはありません。
GDPのネットは340兆円だと考えていますが、「33〜35%」という数字は、それをベースにしたものではなく嵩上げされた(“二重計上”がある)500兆円弱をベースにしたものです。
「経常収支黒字+赤字財政支出」(およそ50兆円)が基礎的なネットの利潤だと見ています。
赤字財政支出は後に公的負担(税+社会保険料)の増加につながるので、“真の利潤”は経常収支黒字だと考えています。