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(回答先: イラクの民主化とは? 投稿者 haru 日時 2004 年 11 月 07 日 17:52:23)
haru さん こんにちは kamenoko@欧州です。
>かつてのイラクは、チグリスユーフラテスの恵みによる肥沃な大地があり、
>進んだ工業国でもあり、それにもまして豊富な石油資源のある、中東地域では
>抜きん出た地域だとの印象があります。
以前シュメールの出土品をみて、そのなんともいえない微笑に引き込まれました。
時の支配者、書記官、外壁門を守る像・・慈悲深く、誇りや深い知性を
感じさせるものでした。
交易が盛んで、人の流れが多かったと思います。外国から来た人が一番に
みる場所に、威圧でもなく力でもなくこういう微笑をもってくるなんて
どんな社会生活が営まれていたのでしょう? いつか訪れてみたい国です。
911の日、とある事務所におりました。
そこで緊急ニュースを一緒に見ていた人が、「ああ戦争になる!」と顔を
ゆがめたのです。とにかく何が起きたかも理解できていなかったわたしは、
この時点でなぜ「戦争」なのかわからなかった。
携帯電話を持って外に走って行った人たちもいました。
(投資顧問に電話していたそうで)
ずっとあとになって話す機会があったのですが、フセイン政権の迫害を逃れて
欧米に亡命していたイラクの人々が、メディアで祖国の窮状を訴えていました。
食料や衣料品の不足でたくさんの人が亡くなっていること。
身もすくむような拷問や、化学兵器で襲われたクルド居住区の惨たらしい映像、
女性が抑圧されていること、どれをみても一刻も早くなんとかしなければ
という気持ちに多くの人がなっていたのです。
また経済制裁で長く苦しんでいたあの国に、国連が行っていた石油と食料交換
という石油代金の代わりに食料医療品を提供するというプログラムの運営に
問題があったようです。帳尻が合わないとか、仏独露がサダム政権から石油を
得ていたなどとの報道がありました。
購入通貨がユーロに変更とか、アメリカにとってはおもしろくなさそう。
アナン氏の息子さんも巻き込むスキャンダルでしたので、アメリカに強く
出られないのだろうか なんて話しをしました。
開戦前、ドイツの新聞だったかが軍需企業とブッシュ政権の繋がりを示す
記事などを出し、ブリクス氏が大量破壊兵器はないであろうと訴えて
おられたのですが、アメリカが宣戦布告をした。
あとは期限内にサダムが出て行けば、とはらはら見守っていたのですが、
リビアのカダフィ氏 「あの男をよく知っているが、死んでも出て行く
やつじゃない。がっはっは」。
全然うれしくもない高笑いとともに突入してしまった。
それから新聞で読んだ記事に、こんなことが書いてありました。
広範囲にちらばっているアルカイダをイラクに誘い込んで、そこで一気に叩く。
妙になっとくしてしまった反面、勝手にもほどがあります。
今イラクで起きているのは、これもあると思っています。
>かつてのイラクはフセインの独裁政治と言われていましたが、イラクの人々は
>それほど、彼に苦しめられ、悲惨な生活を送っていたのでしょうか?
対立するさまざまな宗派や民族を内包する国をまとめつつ外からも守るために、
圧制を強いていたのでしょうか。
逆にいえば、それほどの手段が必要だったのかもしれず。
「民主化」のプロセスは、イラクのすべての人々が国民意識を持てる社会から
始まるような気もしてします。
長々と失礼しました。
考えるきっかけをありがとうございました。