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(回答先: マーガリンは食べられるかたちをしたプラスチック 投稿者 てんさい(い) 日時 2005 年 4 月 02 日 08:58:56)
アメリカ・ニューヨーク市の健康問題委員会は12月5日、同市内の飲食店2万4000軒に対し、心臓病の一因とも言われている人工添加物・トランス脂肪酸(TFA)を含む食用油の使用を全面的に禁止する決定を行った。これまでにTFAでは外食産業を中心に利用をさしひかえたり禁止する措置が採られているが、地域レベルで禁止措置が採られるのはアメリカでははじめてだという。
規制は二段階に分けて行われる。まず2007年7月までに、フライ物、マーガリン、ショートニング、食用油が1人あたり0.5グラムまでに制限。さらに2008年7月までにはイースト菌などのパン生地、ケーキ用のバターオイルにも適用される。
TFAが多用されてきたのは、「日持ちが良い」という特徴によるもの。TFAは植物油に水素を加えて固める時に発生する油で、加工食品やフライドポテトなどでよく使われてきた。ファストフードの食事にもTFAが多用され、多い場合には1食分で10グラム以上のTFAが含まれている。今回の制限措置は事実上の使用禁止措置に等しい。また飲食店に対し、メニューやレジ付近に食品のカロリー表示を義務付けることも決められた。
今回先陣を斬る形でニューヨーク市が規制を発表したのは、TFAがトリガーとなりうる心臓病患者が同市で多く、死因の40%が心臓病によるものという背景がある。また、シカゴ市でも同様の規制を検討しており、今後この動きはアメリカ全土に広まる可能性も示唆されている。一方、飲食店組合からは「自主的な取り組みに任せるべき」「規制開始までの期間が短すぎて対応しきれない」「TFAを含まない食材が高騰する」と反発している動きも見受けられる。
すでにトランス脂肪酸の危険性については各方面で指摘されており、【米ケンタでもトランス脂肪酸の使用を中止へ】などでも報じているように、大手ファストフードなどが自主的に利用を取りやめる動きが出ている。今回のニューヨーク市の決定は、さらに各メーカーのTFAの利用取りやめの流れを加速させることだろう。
気になるのは日本国内における動向。【北海道新聞】によれば、日本国内では「脂肪摂取量」がアメリカより少ないから健康への心配はない」が「特定の食品は注意が必要」とする話もある。具体的な数値としては日本は1.56グラム/日なのに対しアメリカでは5.8グラム/日ものトランス脂肪酸を摂取しているという。
ただしこれだけ世間にその名前が広がると、不安を感じる消費者も増えることから、独自に自粛を進めるメーカーも出ている。上記記事にあるように本国で規制を実施した【日本ケンタッキー・フライド・チキン】では、トランス脂肪酸の含有量をこれまでの半分にした油を独自に開発し、10月から全店舗で利用しているという。今後日本国内の各食品業者の間にも、同様の動きが進むに違いない。