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(回答先: NY原油 初の50ドル突破 需要急増、産油国の政情不安、投機資金も流入…(産経新聞) 投稿者 愚民党 日時 2004 年 9 月 29 日 05:54:43)
原油高騰の一因、ナイジェリア情勢 反政府勢力が全面戦争宣言
“石油泥棒”重ね武器調達
【カイロ=加納洋人】ニューヨークの原油先物相場で一バレル=五〇ドルを突破した心理的要因の一つに、世界有数の産油国ナイジェリアの政情不安があったと指摘される。同国の最大の不安定要因として浮上してきた反政府勢力「デルタ人民志願軍」が二十七日、政府軍との「全面戦争」を宣言した。政府側が「石油泥棒」と非難する指導者ドクボ・アサリ氏と人民志願軍とは、いったい何者か?
ナイジェリアは、ニジェール川流域の南部デルタ地帯で日量二百十二万バレル(昨年)の原油生産量を誇り、英・オランダ系のロイヤル・ダッチ・シェルやシェブロンテキサコなど国際石油資本五社が進出している。
原油市場の先行き不安心理に拍車をかけた人民志願軍の声明は、「国際石油資本がナイジェリア政府と協力し、人民に対するジェノサイド(民族大量虐殺)を行っている」と主張し、デルタ地帯の分離独立を目指して十月一日から「全面戦争」を開始すると宣言。ナイジェリアで活動するすべての石油企業に同日までに操業を停止するよう要求し、さらに石油企業で働く外国人の国外退去も求めた。
デルタ人民志願軍は、ナイジェリアに豊富な石油資源があるにもかかわらず、富が人民に還元されていないとして政府との対決姿勢を強め、ついには分離独立を唱えるようになった勢力。キリスト教からイスラム教に改宗した住民を中心としているとの情報もある。
政府は石油産出地域に収益の一定比率を還元する約束をしたものの、政治腐敗が原因で地元住民に利益が還元されていないのが実情。人民志願軍は、こうした住民の不満を吸収して勢力を拡大する一方、老朽化した石油パイプラインに穴をあけて原油を盗む“石油泥棒”も重ねてきた。
在ナイジェリア日本大使館などによると、人民志願軍は、石油パイプラインから盗んだ石油を高速ボートに積んで、ニジェール川からギニア湾に運び、外国船に売りさばき、武器購入の資金などに充ててきた。
デルタ地帯には、人民志願軍のほかにも石油泥棒を働くグループが多数活動しているとされるが、地元住民の多くはアサリ氏を「英雄」と呼び、“義賊”扱いする。
アサリ氏は二十七日、「志願兵は二十万人を超え、自動小銃やロケット弾などの武器を備えた」と豪語し、政府と全面対決する構えを示した。
政府軍と反政府勢力との衝突は激化しており、九月中旬までの三週間だけで約五百人が死亡。治安情勢の悪化で、八月の原油生産量は約10%低下し、原油生産活動にも影響が出ている。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/29int001.htm