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竹中平蔵氏が担当相を務めた2年間の金融行政に対し、金融界では「『ハードランディング』といわれた竹中路線は、りそな銀行の破たんなどの『劇薬』もあったが、金融システムは健全化に向かっている。一定の業績は認めざるを得ない」(三菱東京フィナンシャル・グループ<FG>幹部)と受け止める向きが多い。竹中氏が就任直後に打ち出した「金融再生プログラム」をきっかけに、竹中批判が一斉に噴出した金融界だが、景気回復の後押しも受けて不良債権処理がほぼ順調に進んだこともあって、かつての「対立の構図」は鳴りを潜め、後任の伊藤達也副内閣相の就任も冷静に受け止めている。
竹中氏に対し、大手行の間では当初「どこまで金融の実務を分かっているのか疑問」との見方が多かった。特に、02年秋に竹中氏が打ち出した「金融再生プログラム」の中にある「繰り延べ税金資産」の自己資本への算入制限など会計ルールの突然の変更に対し、「一夜で行政のルールを変えれば、金融システムを大混乱に陥れかねない」と猛反発。4大金融グループ首脳がそろって金融庁に乗り込み、「公的資金の注入が自己目的化している」(西川善文・三井住友銀頭取)と抗議する騒ぎになった。
ただ、大手行は04年3月期にUFJグループを除いて黒字に転換。「05年3月期に不良債権比率を半減」という再生プログラムの目標達成も視野に入り、竹中氏に対する見方も変化してきた。
不良債権半減目標に沿って、03年3月期に1兆円の増資を迫られたみずほFGの幹部は「竹中氏に追い込まれなければ、『2兆円の不良債権を処理する』と自ら退路を断って、増資を実行するという荒療治はできなかった」と「強硬路線」の効果を指摘する。
5000億円の増資を迫られた三井住友FGも「竹中金融相と見解の相違があったのは不良債権処理を進めるスピードで、方向性について異論はなかった」という。
伊藤氏の就任については「竹中氏の下でサポート役を務めており、『竹中路線』は継続される」(大手銀行幹部)との見方が大勢。しかし、竹中氏の就任時のような危機感はほとんどない。【大塚卓也】
毎日新聞 2004年9月27日 20時04分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20040928k0000m020052000c.html