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(回答先: <中露首脳会談>ロシアのパイプライン開発で共同声明に署名 (毎日新聞) 投稿者 愚民党 日時 2004 年 9 月 25 日 05:00:45)
対中依存に露ジレンマ 中、露首脳会談
貿易拡大すれば経済を牛耳られる恐れ
【モスクワ=内藤泰朗】ロシアを訪問した中国の温家宝首相は二十四日、プーチン大統領と会談、石油などエネルギーを含む多分野での協力拡大について協議した。しかし、エネルギー資源などの輸出増加で経済発展を目指すロシア側には、人口が希薄なシベリアや中央アジアへの中国の影響力拡大に対する警戒感も根強く、対中接近を進めたくとも劇的には前進できないジレンマが浮き彫りになっている。
プーチン大統領はクレムリンでの会談の冒頭、貿易高を含む中露関係が「すべての分野で発展している」と述べ満足の意向を示し、温首相はロシアの反テロ戦争への支持と支援を表明した。
また、温首相は会談を前に、ロシアの有識者やメディアと懇談し、「中国がいずれ非常に発展した国となっても、世界覇権を目指すようなことはない」と言明。中国がロシアにとって、警戒の対象ではなく、信頼できる友好的な隣国であることを強調してみせた。
温首相はこれに先立ち、中央アジア、キルギスの首都ビシケクでの上海協力機構会議で、ユーラシア大陸にロシアを含む自由貿易圏の創設を提唱した。しかし、ロシアのベドモスチ紙によると、フラトコフ露首相は「急がない方がいい」と中国の提案を拒否した。
ロシアの対中輸出の95%がエネルギーなどの資源であるのに対し、中国側の対露輸出は付加価値のある工業製品が中心。中国側は、二〇一〇年には現在の年間約二百億ドル規模から四倍の八百億ドル規模に貿易を拡大させたい意向だが、ロシア側には、自由貿易圏を創設すれば、経済を事実上中国側に握られ、政治的な影響力も失いかねないとの危機感があるためだ。
温首相がロシア側がもっとも警戒する「中国の覇権」にあえて言及した理由も、その警戒感を薄めるのが狙いだった。
ただ、すでにエネルギーの8・5%をロシアに頼る中国にとって、今後の発展には、隣の資源大国、ロシアの資源は欠かせない。
両国は二十三日、鉄道による石油輸送を近年中に倍増することでも合意。国営ロシア鉄道(RZD)のファデーエフ社長は、二〇〇八年までにシベリアのチタから中露国境にあるザバイカルスクまで約三百六十五キロに及ぶ新たな路線を開通させ、同路線の複線化に合わせて十億ドルを投資することを明らかにした。
プーチン大統領は来月、中国を訪問、東シベリアから中国への石油パイプライン建設などの問題についてさらに深く協議するものとみられる。急速な経済発展を遂げる隣の大国、中国のエネルギー市場への依存を徐々に高めるロシアの苦悩は当面続くことになる。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/25int002.htm