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(回答先: 広東省 「中国最大」経済ブロック形成 国内トップ維持に躍起(産経新聞) 投稿者 愚民党 日時 2004 年 9 月 02 日 05:38:42)
北京の日本人学校に一日、北朝鮮からの脱出者とみられる二十九人が駆け込んだ事件で、日本大使館は脱北者の移送先などをめぐり、関係国との微妙な調整に追われた。事件は、ただでさえこじれる日中、南北朝鮮関係に新たな波紋を広げようとしている。
■日中 対立回避へともに配慮
「現場検証をさせていただけますか」
通報を受けて学校に駆けつけた中国側公安当局者は、紳士的に入校の許可を求めた。中国では不法入国者とみなす脱北者について、当局者はその所在を尋ねたが、「日本大使館員が面接中です」と答えると、「それでは結構です」と面会もせずに現場を引き揚げた。
二〇〇二年五月に瀋陽の日本総領事館に脱北者が駆け込んだ事件では、中国側武装警察が治外法権のある総領事館敷地内に進入して脱北者を連行し、深刻な外交問題に発展した。
北京日本人学校は「日本大使館付属」の名称を使っているが、中国側の立ち入りを禁じる外交施設ではない。中国側は脱北者を学校内で逮捕し、連行することも法的には可能。昨年二月に同学校で起きた駆け込み事件では、日本側が無断で脱北者を大使館内に移動し、中国が強く反発した。
今回、日本側は「脱北者を学校に長期滞在させるのは適当ではない」とし、中国外務省と公安当局に事前連絡した上で二十九人を大使館内に移した。中国側は異議を唱えず「対立を際立たせないように配慮している」(外交関係者)。
サッカーのアジア杯での反日応援で緊迫した日中関係。最近では中国在来線の鉄道車両入札で、日本、カナダ、フランスの企業連合が落札したことに対し、反日的な「愛国者同盟」が日本企業の採用に反対するネット上の署名運動を展開。六万人余の署名を集めた段階で、当局側は同サイトを閉鎖、両国関係の悪化を防ぐ措置をとり始めた。
八月末には各国駐在大使を集めた会議を開き、胡錦濤国家主席が重要な外交方針を発表した。出席した唐家〓国務委員によると、この会議で「日本は重要な隣国であり、友好国である。さらに友好を強める必要がある」との方針を確認したという。脱北者問題への冷静な対応は対日関係改善を探る中国最高指導部の意思を反映している。 (北京・鈴木孝昌)
■南北関係停滞長引く恐れ
韓国・外交通商省当局者は一日、「脱北者たちが韓国行きを希望すれば全員受け入れるのが政府の既存の立場だ」と述べ、北京の日本人学校に駆け込んだ二十九人の韓国亡命を認める考えを明らかにした。だが、北朝鮮は一度に四百五十人を超える脱北者の韓国入り以降、南北の対話・交流が中断しているだけに、まとまった脱北者受け入れで、南北関係停滞が長引く恐れがある。
北朝鮮は七月、祖国平和統一委員会スポークスマンの声明で「大量亡命」を「拉致、テロ行為だ」と批判。「南朝鮮(韓国)当局が責任をとることになる」と、南北関係の停滞を“宣言”した。その後、八月上旬の閣僚級会談、同月三十一日からの経済協力推進委員会の開催を拒否。南北間の民間交流も相次いで中止している。
停滞が長期化すれば十月ごろに予定の南北間をつなぐ鉄道の試運転や、今年中の一部稼働を目指す北朝鮮・開城市での南北合同の工業団地建設など、和解を象徴する事業にも影響が出かねない。
韓国・統一省は、北朝鮮にとって経済的利益が見込めるこれらの事業の遅れは「北朝鮮側にも負担が大きい」ため、対話・交流の再開を楽観視しているが、北朝鮮側は先の「大量亡命」を「最大の敵対行為」と警戒を強めている。そこに、今回の二十九人がまとまって韓国入りすれば「北朝鮮の反発は必至」(韓国政府関係者)の情勢だ。
南北対話の不調が続けば「太陽(包容)政策」を引き継ぐ韓国政府の痛手になることを利用し、北朝鮮側は対話拒否などさらに揺さぶりをかけてくる可能性もある。 (ソウル・篠ケ瀬祐司)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20040902/mng_____kakushin000.shtml