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統合で払しょくできるか「古い三菱色」(日本経済新聞)
http://www.asyura2.com/0406/hasan36/msg/486.html
投稿者 愚民党 日時 2004 年 8 月 31 日 05:29:12:ogcGl0q1DMbpk
 

(回答先: 今後のM&Aにも影響(産経新聞) 投稿者 愚民党 日時 2004 年 8 月 31 日 05:18:18)

三菱の脱コンサバ経営、統合でめざす意識改革


 三菱東京フィナンシャル・グループは2005年10月、UFJグループと統合する。資産規模で世界一の金融機関が誕生するが、狙いは規模の拡大だけではない。むしろ三菱銀行の時代から営々と築いてきた保守的(コンサーバティブ)な経営姿勢の転換が大きい。
 財務の健全性、厳格な審査、高度なリスク管理――。三菱東京がトップバンクの地位を築いてきた基盤にあったのは、まさに「コンサバ経営」だった。それは時代の要請に合致した経営スタイルでもあった。

 デフレ色が強まっていった1990年代後半。不良債権を増やさないことが至上命題だった。デリバティブ(金融派生商品)拡大などで金融取引が複雑になり、リスクをどう抑えるかも大切になった。銀行では高度なリスク管理システムを導入したり、審査を厳格にしたりした行員の評価が高まるなど、評価軸は営業より管理に置かれた。


「リスク取りにいく」意識改革が急務


 ただ、景気が緩やかに回復し始めた2003年から三木繁光・東京三菱銀行頭取(現会長)の焦りは徐々に強まっていった。デフレ色が残るあいだは問題ないが、景気が本格回復し始めたときにトップ・バンクの座を維持できるか。答えはノーだった。

 必要なのは「コンサバ経営」の転換だった。収益をあげるためには、リスクは「管理する」のではなく「取りにいく」対象として認識する必要がある。それをどう行員に浸透させるか、行員の意識改革が求められていたのだ。

 選択肢は二つしかない。時間をかけてでも自力で意識改革を断行するか。それとも外部のカルチャーを輸入するか。三井住友銀行やみずほグループが積極姿勢に転じるなかで、時間的な余裕はなかった。こうして、企業の合併・買収(M&A)で時間を買う戦略にかじを切り始める。

 まず、試みたのは消費者金融アコムとの提携。アコムは消費者金融のなかでは近代的な経営姿勢を取っている。しかし、かつて厳しい取り立てなどでイメージが悪かった消費者金融を手掛けることは、旧来の三菱銀の価値観では受け入れにくいものだった。

 それをさらに進めたのが、今回のUFJとの統合である。前身のひとつである三和銀行には「失敗してもいいからとりあえずやってみる」気風があった。それが高い収益力の源泉である一方、その行き過ぎが不良債権の山を築いた。「失敗する恐れがあればやらない」三菱的な考えとは相いれない。


統合で払しょくできるか「古い三菱色」


 これらを移入することで行風を変える戦略だが、行風の融和は簡単ではない。せっかく脱コンサバのセンスある行員をUFJから連れてきても、古くからの三菱的な管理体制で押さえ込めばカルチャーの転換は進まない。実際、旧東京銀行出身の役員はかつて「三菱との合併で東銀の自由な行風が失われた」と語っていた。

 そうした観点から最も大切なのは、古い三菱色の払しょくである。統合は三菱によるUFJ救済色が強い。勢い統合作業は三菱主導になるが、UFJを三菱的に変えたのではあまり意味がない。

 むしろUFJを刺激にして、三菱自身を変えることにこの統合の重要性がある。もちろん、銀行あげて野放図な融資に走れば、不良債権問題のヤミに逆戻りしてしまう。リスク管理の一定の抑えはきかせながら、三菱が古い三菱色をうまく捨て去れるかどうか。そこに国際競争力の伴った21世紀型銀行グループの成否がかかっている。

http://www.nikkei.co.jp/neteye5/ota/index.html

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