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(回答先: CNN調査に見る米国内分裂の深刻さ (マイノリティはケリー支持、白人・富裕層の多数派はブッシュ支持)【JANAJAN】 投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 11 月 12 日 22:11:55)
ブッシュ政権2期目の中東政策 2004/11/08
http://www.janjan.jp/world/0411/041107451/1.php
【EU、アラブからの圧力】
最後まで接戦だった米大統領選挙で、ブッシュ氏の足を最後まで引張ったのがイラク問題だったことは、改めて言うまでもない。ブッシュ政権2期目はイラク問題、パレスチナ和平をはじめとする中東政策の見直しが外交政策では最大の課題となる。
3日(米東部時間)、ブッシュ大統領が勝利宣言するとブレア英首相は再選祝いの記者会見で「中東和平はブッシュ政権2期目の最大懸案事項だ」とのメッセージを送った。
アラブ世界の盟主エジプトのムバラク大統領は「中東和平にもっと力を注いで下さい。EUと共に和平への影響力を発揮してください」と訴えた。
2人と同様に、半世紀余りにわたって同盟関係にあるヨーロッパ諸国やアラブ諸国からの米国への圧力は強まりそうだ。
【解決の糸口つかめぬ和平】
ブッシュ大統領の再選は、パレスチナ自治政府アラファト議長の容態悪化と期を同じくした。今後のパレスチナ‐イスラエル和平を考えれば、「神のいたずら」というしかない。
パレスチナ自治政府は今後後継者が決まるまでの間、クレイ首相、アッバス前首相らで乗り切ることになる。アッバス氏、クレイ氏とも米国とイスラエルの目に適った人物なので、自らに都合のよい和平工作ができるのではと考えがちだが、そうではない。
米国が両氏のネジを巻けば巻くほど、パレスチナの人々は反発する。武装勢力が強硬な姿勢に出れば、両氏は立ち往生するだろう。選挙参加の準備を着々と進める抵抗組織「ハマス」が、本来の武装闘争に戻れば、混乱はさらに深まる。
02年、鳴り物入りで登場した「和平ロードマップ」(※)は、現状を見る限り死に体同然だ。当事者も関係者も「ロードマップ」の存在を忘れたかのような対応だ。
EUのソラーナ安保外交担当上級相は「ロードマップ」に代わる「ストリートマップ」なるものを提案した。エジプトとヨルダンを積極的にからませ、イスラエル軍撤退後のガザを軟化させようというものだ。
しかしエジプトのムバラク大統領が軍隊をガザに送るのかは、不確定だ。仮にエジプトの治安部隊がガザに入ったとしても、武装勢力の鎮圧、エジプトからの武器密輸の根絶は、保証の限りではない。
【驚天動地、岩のドーム破壊計画】
中東問題の核であるパレスチナ‐イスラエル和平は、解決に向けた確たるものは何ひとつない。
それどころか、世界中を不安に陥れるような妄想がある。ブッシュ大統領が信仰するキリスト教福音派が、考えていることだけに妄想と片付けることはできない。
それはイスラム教徒の聖地アルアクサの丘にユダヤ神殿を再建すればキリストが再降臨する、というものだ。アルアクサの丘のシンボルである「岩のドーム」破壊計画まで飛び交っているありさまだ。
ブッシュ大統領は宗教組織の支援を受け接戦を乗り切ったことは確かだ。だからといって、こればかりは福音派の意向を真に受けるようなことはないと思うのだが…
※ロードマップ
米国、EU、ロシア、国連の4者があっせんした和平案。イスラエル、パレスチナの双方は暴力の応酬をやめる。入植地からの撤退、パレスチナ国家の設立など、段階的に和平を進め2005年までにイスラエル−パレスチナ紛争を最終的に解決する。
(田中龍作)