現在地 HOME > 掲示板 > 議論19 > 592.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: Re: 温暖化と海面上昇は関係ないと思います。 投稿者 ぽん 日時 2004 年 10 月 23 日 04:32:17)
@「地球温暖化」=「ここ数年の地球の平均気温が過去100年程度の平均値よりも有意に高いこと」
と定義すれば、値はデータによってまちまちですが確実にYESといえます。
(参考文献:シリーズ地球と人間の環境を考える「地球温暖化」伊藤公紀)
A「極地の氷がとけて、海面が上昇」
基本的に上昇は,「熱膨張」と「大陸上の氷が解けること」が原因と考えられています。
海上の氷はご指摘されるまでもなく,基本的に除外されています。
また厳密なことをいえば,「氷=ほぼ真水」で「海水=真水+塩」ですので、
同じ重さで比べれば「氷が水になった場合の体積」>「海水の体積」(約32グラム分)
となるはずですが(パッとした思いつきなのでこれはウソかも)。
B「地球全体の大気保水量は上昇」≠「いま以上に雨が降る」
これは自明ではありません。雨はあくまでも凝結量であるので大気中の水分
(可降水量といいます)が増えた場合でも大気が非常に上下に安定になるようなことが
あれば(対流圏上部がより温まる)、対流活動が抑制され凝結量は減ることが
起こりえます(極と低緯度の温度差にもよりますが)。
C「南極大陸の温度がいきなり高くなったりしませんぜ」
これは明らかにウソ。もし温度が上がり地面が見える範囲が現在よりも格段に
広がった場合、アルベド(反射率)が減り、更に地面は太陽放射で温まりやすいので
(熱容量の問題)南極の夏に温度がよりいっそう高くなる。
D「そこにやっぱり今まで以上の雪が降るわけだから、氷山は成長するね。」
極でより降水が増えるとは誰も指摘していない。もし地球全体で降水量が
増えたとしても、地域差が存在するはずで、極では減るかもしれない。
E「どーして、こんなに単純なことが誤解されたままでいるのだろうか。
世の中の頭の良いお方たちは、いったいどんな科学知識と思考力をもっ
ていらっしゃるのだろうね」
もう少し謙虚になられたほうが良いかと。あなたのここに書かれた指摘のほうが
これまでの研究の9割程度よりも底が浅いと思われます(10割とは言いませんが)。
F「海面が上昇するという証拠」
日本各地やベネツィアなどで高潮の被害が頻発しているのも、海面上昇の
証拠かもしれません(現在調べている人がいるはずです)。実際ここ数十年で
数センチ上がったという報告も良く聞きます。また海面が上昇すると
波による浸食も激しくなるはずですので(これは自明でよいですよね)、
「沖ノ鳥島の縮小は、波による浸食」だという主張は海面上昇による影響ではない
ことの証明になっていません。
「温暖化」自体は(数万年レベルで考えると)未だはっきりとしたことは
言えませんし、「二酸化炭素増加」=「温暖化」ではありません
(実際にブッシュさんをリーダにアメリカの偉い学者さんは、反論している)。
しかし科学は、色々な仮説を出し、長い時間をかけて色々議論、観測を重ね、
残ったものが真実となっていくものです(良い例が相対性理論:現在でもその理論を
確かめるために膨大なお金をつぎ込んで観測を行っている)。その真実かどうかの
ふるいに「温暖化」がかけられていく過程を、色々あーだこーだと言いながら
ながめるのも、科学の楽しみ方ではないでしょうか。では。