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(回答先: 第3世界との関係は? 投稿者 baka 日時 2004 年 9 月 05 日 10:53:47)
bakaさん、どうもです。
>先進国間のビー玉遊びとは別に、饑餓にあえぐアフリカ、貧困?の中南米などの諸国
>は、ビー玉遊びのために収奪されていると見なせるのでしょうか? あるいは、ビー
>玉遊びとは別のメカニズムの中であえいでいるのでしょうか?
サハラ以南アフリカと中南米は別のメカニズムに囲い込まれて喘いでいます。
アフリカは、奴隷貿易時代はともかく、植民地争奪時代から第二次世界大戦後の「独立」まで宗主国の“贅沢”に対応したモノカルチャー化(先進国向け換金作物)や資源収奪で貨幣経済に投げ込まれ生存基盤をズタズタにされるという歴史でした。
「独立」も、生存(経済)基盤は変わらないままで宗主国の支配領域がそのまま国家になるというものです。
旧宗主国は、形式的な政治的独立は認めても、旧宗主国の価値観で教育を受けた人たちを支配層に据え利権を維持しています。(旧宗主国にとっては、民生維持のためにお金を出費しなくて済むだけ独立してもらったほうが得という歪な関係構造です)
たとえ“良心的”な支配層であっても、経済基盤が変わらない限り、先進国向けに自然条件を生かした財を輸出してお金を稼ぐしかないので「依存構造」を解消することはできないでしょう。(経済基盤を変えるというのは、時間もかかり、お金もかかる歴史的事業です)
そして、「人工国家」ですから価値観や経済権益をめぐる内部対立も激しく、旧宗主国支配層もより有利な経済権益に手に入れるために政治的軍事的“策謀”を行うため軍事費や治安関連費がかさむために国際借り入れをしなければならない。(借りたお金で武器弾薬を買ったり傭兵を雇い入れる)
価値観を抜きにすれば、植民地構造に置かれている地域が、国家という体裁を手に入れたことで、宗主国が負担しなければならない“防衛費”を国際借り入れまでして自己負担しているというとんでもない状況なのです。
そのために増える飢餓人口をぎりぎり支えるために、旧宗主国を含む先進諸国が“生活扶助”を行っているというのが実状です。
サハラ以南のアフリカは、先進国向け作物の栽培や資源の採掘に従事する人たちとその“後継者”だけがいればもっとも「経済合理性」に適うという地域になっています。
中南米諸国は、北米と同じように植民者が政治的支配権を獲得して独立しました。
経済発展は、大土地所有制を基礎に旧宗主国を含む欧州への農産物や資源の輸出に支えられていました。
このような経済発展は第二次世界大戦前までで、戦後は、欧州諸国の食糧自給率の高まりや北米の農産物輸出の増加で、量的に伸び悩むとともに価格も下落して経済的低迷に陥ります。
このような経済低迷を財政支出でしのごうとし、国際借り入れを積み上げたのが70年代です。そして、積み上げた債務が履行できなくなり、80年代は「失われた10年」に突入します。
90年代は新自由主義的経済政策や米国の好況でなんとかしのぎましたが、米国経済のバブル崩壊とともにアルゼンチン危機が起きたように、再び過酷な経済状況に陥っています。
戦後の中南米諸国は、国際金融家の利得源としてボロボロになっていったと言えます。
国際金融家のすごさは、国際貸し出しで利得を上げながら、相手が債務不履行になりそうだったババをひとに回して逃げ、それでも逃げ切れない部分はIMFなどに面倒をみてもらって損失を被らないことです(笑)