現在地 HOME > 掲示板 > 議論19 > 187.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: 何も夜警国家を目指そうと言っているわけではありません。 投稿者 hou 日時 2004 年 8 月 14 日 14:48:00)
2と3の誤りは、企業の貯蓄だけを増やす結果となり、S=Iバランスの不均衡により景気を悪化させてしまいます。
貯蓄の動機は、経済的にはそれが悪であると分かっていても、それでもさせる程強いものです。
サプライサイダーの論理でさえ、それをさせないよう説得することはできなかったのです。
さらにサプライサイダーは、レーガンの政策における2つの点において予想を外しています。
1.Gの減少は社会福祉の分野にとどまり、軍事支出はむしろ増大したので、期待したほどのGの減少は無かった。
2.インフレを抑制するための金融引き締めによって、ドルレートの上昇と海外投資を促進する結果となり、経常収支が悪化した。また景気が悪化し減税の効果は帳消しになってしまった。その後景気が回復局面になっても海外投資に依存する構造ができてしまい、経常収支の改善ができなくなってしまった。
なぜ軍事支出を抑制することできなかったか?
なぜ経常収支を改善するための規制を行わなかったか?
それは企業や投資家の短期的利益と相反したからです。
サプライサイド経済学の論理は長期的な視点に立ったもので、短期的利益を追求する企業や投資家にとって到底受け入れられるものではなかったのです。