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(回答先: NHK:相次ぐ不祥事に会長辞任を要求 労組の主張は? [毎日新聞]【郵政ではなくNHKの「民放化」のほうが意義がある】 投稿者 あっしら 日時 2004 年 11 月 16 日 15:50:44)
“NHK合衆国” とまで揶揄されるほど、関連団体目白押しのNHK。
それらの売り上げは、テレ朝、TBSを軽く上回り、NHK本体を合わせれば、もうすぐ1兆円にまで手が届くという荒稼ぎぶりだ。
とどまることを知らない NHKの拡大路線、これからどこへ向かおうというのか?
放送局としてもジャイアントなのに、そのブランドで稼ぐ集団がいる。「NHK関連団体」と呼ばれる団体がそれだ。民放が制作会社から著作権を“強奪”しているとは巷間言われるところだが、もっとすごいのがNHK。プロダクションが制作しようが、すべての番組は「制作・著作NHK」。そして、制作協力としてテロップ表示されるのが、NHKエンタープライズ21やNHKエデュケーショナルといった「NHK関連団体」である。
NHKの業務は、放送法によって列挙されており、勝手なことはできない。そこで、80年代に断続的な放送法改正によって、“業務の効率化”を旗印に――実際には、商業化・拡大化を図るものとして――「NHK関連団体」がつくられた。現在、27社・団体あるそれらの99年度の売り上げは、なんと2509億円。テレビ東京(907億円)、テレビ朝日(1888億円)は言うに及ばず、TBS(2419億円)をしのぐ荒稼ぎ。NHK本体と合わせれば9000億円の巨大メディアグループである。
関連団体売り上げベスト3は、(1)NHKのみならず民放の放送設備の保守点検も手がけるNHKアイテック(405億8800万円)、(2)番組制作のNHKエンタープライズ21(358億7200万円)、(3)テキストでおなじみNHK出版(260億800万円)。このほか、「だんご3兄弟」のキャラビジネスで儲けたNHKソフトウエア、NHK衛星回線の再販問題で民放・新聞との軋轢を生んだNHK情報ネットワークなどが続く。
このように20社にのぼる株式会社は、資本金のほとんどがNHK本体やほかのNHK関連団体。つまり、視聴者による受信料がおおもと。しかも、これらはNHKからの完全な天下りの受け皿会社なのだ。
また、2500億円あまりの売り上げで、NHKとの取引は1160億円、自主事業と呼ぶ“民業圧迫”事業は1158億円にものぼる。
また、NTTグループと日本テレビ(NTV)が組んだブロードバンド管理会社「B・BAT」には、今年、国際衛星回線のリセール事業で民放と軋轢を生んだNHK情報ネットワーク、NHKエンタープライズ21が参加した。もともとこの会社、3N(NTT、NHK、NTV)の社長・会長揃い踏みの記者会見で「通信・放送融合の象徴」となるはずだったが、「あまりに刺激が強すぎる」(郵政省幹部)として見送られた経緯がある。
来年以降、放送が開始されるCS110度構想(BSと同一軌道でのCSサービス)でも、NHK本体ではなく、関連団体によるデータサービス参入であることをことあるごとに主張するNHK。ついにインターネットサービスまで検討している。
別項のように、政治との密着を強めながら、事業拡大を図るNHK。「すべての伝送路でサービスを行うのが、公共放送の責務」(海老沢会長)なんて、誰が頼んだのか、NHK。公共性に欠けるニュースを垂れ流しにしておいて、受信料を税金だと思い込でいるようなじいちゃん、ばあちゃんしか観ない番組ばかりつくって、それで商業化・拡大路線を突き進むなんて、「やっぱりヘンだよ、NHK!」
(川島正)
NHKにおいて、いかにジャーナリズム性が放棄されているかは、『ニュース10』と『ニュースステーション』を比べてみても、その差は歴然としています。放送する内容といい、とりあげる切り口といい、ちょっと注意してみれば、権力の言いなりで視聴者の視点が皆無なのが現れていますからね。
たとえば昨年は、日米ガイドライン関連法案の成立を皮切りに、国歌・国旗法、通信傍受法(盗聴法)、住民基本台帳法改正案などの問題法案が次々と成立されましたが、民放のニュースがこれらの問題について特集しているのに対し、NHKはほとんど報じていません。政府与党の言いなり、というより、「こんな報道をしたら(自民党から)嫌がられるだろう」と、先におもんぱかっている有様です。与党・自民党にとっては、こんなに便利なものはないでしょう。受信料を使って、自分たちに都合のいい報道をしてもらえるのですから。多少の便宜として、NHKが望んでいる放送法の改正に着手してもいいだろう、というふうになるかもしれません。
NHKというのは影響力が大きいですから、それを利用して政府の公報活動に荷担するのであれば、犯罪行為と同様ですよ。森首相による「神の国発言」の釈明会見用の指南書にしても、あの作者がNHKの記者であることは公然の事実であるにもかかわらず、NHKは謝罪するどころか、認めようとすらせず、真相をひた隠しにしています。本当にいまのNHKの報道はもう死んでいる状態ですよ。
NHKは、政府のための放送ではなく、国民のための放送という“公共放送”のコンセプトに立ち返るべきです。それができずに、いつまでも時の権力に屈し、政府の公報機関と化した報道を続けるなら、いっそ公共放送を返上して“国営放送”になったほうがいいでしょうね。(談)
川崎泰資(かわさき・やすし)
元NHK政治部記者。現在、椙山女学園大学教授。著書に『NHKと政治』(朝日新聞社)ほか。
http://www.ultracyzo.com/cyzo/contents/0011/nhk/nhk_04.html