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(回答先: 兵の心理を語る「シベリア出征日記」、(本の紹介です) 投稿者 愚考 日時 2004 年 8 月 13 日 20:48:12)
愚考さん、こんばんは。非常に貴重な史料ですね。戦闘時というものは平常時とは全く違った心理であることがよく理解できますね。
空襲などの戦争体験を聞くことは多いですが、兵士の戦闘体験を聞くことは本当に稀ですね。
>思へば惨いことをしたものだ。俺が手に掛けたもの幾人か。嗚呼、可哀想に。妻や子もゐよう、親兄弟もあるかも知れない、と言ふ同情心の後には、したことに恐怖心が湧いて来る。
これではやはり人に聞かせられないから、生々しい戦闘を経験した者は家族や友人にははなすことをためらうでしょう。この文章を書いた本人には懺悔の気持ちがあるゆえに文章に残したのでしょうね。
10年ほど前に個人タクシーを拾って乗ったら運転手さんは70年配の方でした。乗ってしばらくしてからいきなり「お客さん、私は兵隊で北支に行ったんだが、」とずっとご自身の戦闘体験を語っていた。私も返す言葉も無く聞き入るばかり。あまりにも内容が生々しくてその日から2〜3日ほど暗くなった。全く見ず知らずの他人に迷惑な話をするものだと思いました。
今思うに、その運転手さんは二度と会わないであろう見ず知らずの他人に話すことによって、少しづつ忘れ去りたいような自分の戦闘体験と向き合って行こうとしていたのではないかと感じるようになりました。
戦争のトラウマというものは、それと向き合えるようになるのに時間がかかるのですね。