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国家保安法に対する与党の基本的立場が決まった。国家保安法は無条件に廃止し、国家保安法に取って代わる「破壊活動禁止法」を制定するか、刑法を改訂補完するかについては、論議を深めたいとしている。「国家保安法は違憲であれ合憲であれ、悪法であり、鞘に納めて博物館に送るべき」という大統領の言葉に押され、まず「廃止」ありきとしているのだ。
国家保安法に対する与党の立場には疑問が残る。北朝鮮の労動党に加入し主体(チュチェ)思想を宣伝すれば、処罰できる法を作りたいのか、それとも処罰するふりをし、実際には処罰できない法を作りたいのかが明確でない。
専門家らは現国家保安法で「自由民主的基本秩序を危うく…」となっている部分を、敢えて「民主的基本秩序」に変えて表現した意図は何なのかと問うている。「自由民主的基本秩序」と「民主的基本秩序」の概念の差は、場合によっては正反対になる可能性があるとし、「民主的基本秩序」の意味には、「社会民主的基本秩序」も含まれるはずだが、そのような法を持って、いかに自由民主的基本秩序を防衛できるのかという指摘だ。
与党は北朝鮮寄りの韓総連(韓国大学総学生会連合)のデモなどは、内乱宣伝・煽動罪で処罰すれば良いと主張している。しかし国家保安法の称揚・鼓舞罪よりは、内乱宣伝・煽動罪の刑量の方がより重いのに、与党の国家保安法廃止の目的が、北朝鮮に同調する勢力を厳罰することだというのは、つじつまが合わない。むしろ「処罰条件が厳しい内乱罪を適用するふりをし、実は処罰しない」のが目的ではないか。
北朝鮮を「準敵国」扱いしようというのも疑問だ。法律上、敵国は交戦状態である国を意味し、準敵国はそれに準ずる敵対国を指す。ならば「反国家団体」を「敵対国家」に変えるため、国家保安法を廃止するのか。これもまた、後になって「北朝鮮とは敵対関係ではないため、処罰できない」と、準敵国という概念自体を無効にしてしまう根拠になるだけだ。
とどのつまり論争は、大韓民国の自由民主的基本秩序を脅かす言動を処罰したいのか、それとも処罰するふりだけをしたいのかに帰結する。現行の国家保安法を廃止し、同じような法を制定し処罰するためのものなら、今の騷動は国家的な浪費と混乱に過ぎないのだ。そうでなくて、処罰するふりをするためのものなら、「代替立法」や「刑法補完」云々は、言葉遊びに過ぎず、国民を欺いて大韓民国の基本を搖るがす策動になってしまうのである。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/09/10/20040910000086.html